簿記の学習を始めるにあたって、まず知っておくべきこと

簿記を学習したいけれども、何から始めていいかわからない・・・簿記の勉強を始めたけれども、全く頭に入ってこない・・・こういった方は多いのではないでしょうか?

この記事は、簿記のテキストを買ったもののまだ開いていない、目を通せていない、という方に向けて、簿記って何なの?という疑問にお答えいたします。

この記事を読んでいただければ、簿記の勉強についてのイメージを持っていただけるはずです。

私は以前、職業訓練校で社会人の方たちに簿記の指導をしておりましたが、簿記の学習の最初がスムーズに進んだ方の多くは、検定試験にも合格され、希望した仕事にも就いておられます。

簿記の学習を始めるにあたって、最初に覚えておくべきこと

まず簿記の学習を始めるにあたって、最初に覚えておかなければならないことは、

  1. 「仕訳」
  2. 「勘定科目」
  3. 「取引」

この三つです。

仕訳

まず、「仕訳」についてです。

仕訳って、これから簿記を勉強していく上で当たり前に耳にしていく言葉になります。

ですから、「仕訳」という言葉について最初にイメージを持っておくことはとても大切です。

そもそも、簿記とは会社が行う「取引」について「帳簿」というところに記録していくためのルールなんです。

「取引」については後ほどもう少し説明しますが、とりあえずモノを売ったり買ったりしたことを想像してみてください。

「100円のジュースを買いました」ということを、「帳簿」という場所に記録しておく、これが仕訳です。

詳しくはこちらで解説しています

会社が仕訳をするタイミングって?

勘定科目

続いて、「勘定科目」についてです。

さきほど、仕訳とは会社が行った「取引」について「帳簿」という場所に記録しておくこと、と説明しました。

では、なにをどう記録するか?なんですが、簿記では「勘定科目」というものを使います。

例えば、ジュースを買ったなら、「現金」という勘定科目が減少することになります。

簿記の学習上、「現金」「土地」「売上」など様々な勘定科目が登場します。

勘定科目が決められていることで、誰が見ても理解できるしくみになっているわけですね。

そして「勘定科目」は、五つの要素に分かれています。

これを「簿記の五要素」と呼びます。

  1. 資産
  2. 負債
  3. 純資産
  4. 収益
  5. 費用

この五つです。なんとなく耳にしたことのある言葉も多いと思います。

全ての勘定科目は、必ずこの五つに分類されます。

詳しくはこちらで解説しています。

勘定科目を知るうえで大切な簿記の五要素とは?

取引

最後に、「取引」についてです。

さきほどお伝えした通り、会社における「取引」があったときは必ず帳簿に仕訳をすることになります。

では、「取引」ってなんでしょう?

ここで、押さえていただきたいのが「勘定科目」についてです。

会社における取引が行われると、必ず勘定科目が増えたり減ったりします。

例えば、モノを売れば現金が増える、モノを買えば現金が減りますね。

ですから、取引先と打ち合わせをするなどしたとしても、実際に会社の財産(お金など)が増えるか減るかしなければ「取引」とは呼びません。

つまり、取引=帳簿に記録(仕訳)となりますので、簿記の学習はどのような「取引」が行われるか、についてまず覚えていくことから始まります!

詳しくはこちらで解説しています

簿記の取引について理解しよう!

なぜ、簿記の学習は最初でつまずくのか

簿記の学習が最初の段階でうまくいかない理由は、二つあります。

知らない言葉が多い

これまで、経理の経験をされたことのない方や、学生さんであれば、簿記のテキストを開いてもわからない言葉だらけ、というのは仕方ないことです。

私も簿記の学習を始めるにあたって、市販のテキストを購入し読んでみたのですが、書いてあることがなかなか理解できず苦労しました。

簿記の学習に最初でつまずかないためには、こだわりすぎないことが大切だと思います。

テキストに書いてある一つ一つの内容は意味不明でも、なんとなく学習を続けていけば漠然と理解できてくるということがあるからです。

例えば、英単語を数万と覚えても、恋人に愛情を英語で伝えることは難しいでしょうが、英単語にこだわらず、文法を理解したり例文を繰り返し目にすることで、少しずつ自分の感情を表現できるようになるはずです。

確かに、まじめな人ほど、一つのことを自分のものにしてからでないと、次に進んではいけないのではないか、と思うのかもしれません。

ですが、簿記の学習は決して難しいものではないので、後で戻ってくると「なんだ、そんなことで悩んでいたのか」ということがあると思います。

一つの単元で一週間悩むならば、二つ目、三つ目の単元に時間をかけたほうが、一週間後に最初の単元に戻ってきた時に理解が進んでいた、ということもあります。

ですので、知らない言葉が多すぎて勉強が嫌になりそうなのであれば、言葉がわからないのは当たり前と割り切って、次の学習に進んでみることをお勧めします!

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数字が苦手

簿記のことを全く知らない人であれば、自分は数字が苦手だから、という理由で学習に抵抗を感じられる方もいらっしゃいます。

しかし、学習を進めていくとわかるのですが、簿記の勉強は計算することよりも文章を読むことの方がが多いです。

さきほどお伝えした通り、簿記の学習はどのような「取引」が会社で日常的に行われるかについて覚えていくことから始まります。

実際に計算するのは、簿記の学習がそれなりに進んでからになります。

その計算も、小学校で学習するレベルですし、検定試験では電卓を使用することが認められています。

ですから、数字が苦手、という方も簿記に苦手意識を持つ必要は全くありません。

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これから学習を続けていく上で、知っておいてほしいこと

最後に、これから簿記を学んでいく上で知っていただきたいことは、簿記は決して特別なものじゃないということです。

日本には中小企業が約380万社ほどあるらしいのですが、ほぼすべての会社が基本的に同じルールで記帳をしていると考えて良いでしょう。

これまでの人生で簿記に触れてこなかった方もいらっしゃると思いますが、会社では当たり前に簿記を使っています。

ですので、ぜひ簿記に苦手意識を持つことなく学習を継続していただければと思います。

そうすることで、最短での検定試験合格が見えてくるはずです。

今回は、初めて学習をされる方に向けて、まず最初に知っておいていただきたいことについて説明させていただきました。

まだまだイメージがわきづらい「簿記」かもしれませんが、こちらのブログ記事を一通り読んでいただくことは、必ず検定試験の短期合格の近道になると思いますので、今後もぜひ学習を続けていただけたら幸いです。

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まずはテキストを一通り読み、例題を使って問題になれていきましょう。

テキストを読み終わったら(もしくはテキストと同時進行で)トレーニングの問題を解いて、より実践的な内容に触れていきましょう。

試験直前は、本番形式での練習が必須です!