財務諸表論⑤(ストックオプション等に関する会計基準)

(このブログは公認会計士試験の受験を目指されている方たちへ向けて、僕が学習した内容をノート形式で公開することを目的としています。)

ストックオプションに関しても、簿記の計算が正確にできることが大事だと思います。新株予約権に関しては、株主資本になる前の段階ですので、どの段階で払込資本に振り替えるのかも正しく理解しておくと良いでしょう。

 

範囲

(1)「従業員等」に対し「ストック・オプション」を付与する取引

(2)「財貨又はサービスの取得」において、「自社株式オプション」を付与する取引

(3)「財貨又はサービスの取得」において、「自社の株式」を付与する取引

 

会計処理

ストック・オプションを対価として取得したサービスは、費用として計上する。

→費用認識の相手勘定は新株予約権とする。

費用計上額:ストック・オプションの公正な評価額のうち、当期に発生したと認められる額(提供されたサービスの価値は信頼性をもって測定することができない)

算定の基準日:付与日現在で算定し、条件変更の場合以外、その後は見直さない。(付与日以後のストック・オプションの公正な評価単価の変動は、サービスの価値とは直接的な関係を有しない)

ストック・オプション数:付与数-権利不確定による失効の見積数

 

権利行使の会計処理

新株を発行する場合:新株予約権として計上した額のうち、当該権利行使に対応する部分を払込資本に振り替える。

自己株式を処分する場合:自己株式の取得原価と、新株予約権の帳簿価額および権利行使に伴う払込金額との差額は自己株式処分差額として処理する

権利不行使による失効の会計処理

新株予約権として計上した額のうち、当該執行に対応する部分を利益として計上する(新株予約権戻入益)

ストック・オプションに係る条件変更の会計処理

公正な評価単価の変動:条件変更日の単価が付与日の単価を上回る場合のみ、追加的に費用計上

ストック・オプション数の変動:変動額を費用計上

費用の合理的な計上期間の変動:新たな残存期間にわたり費用計上

 

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