減価償却費について知ろう(簿記3級、決算)

減価償却費は簿記の学習において、非常に重要です。

ですが、初めて簿記を学ばれる方にとってはイメージしにくいものでもあります。

今回は、減価償却費の計算と仕訳について説明します。

読んでいただければ、減価償却費の計算と仕訳が理解できるようになるはずです!

決算について知ろう(簿記3級)

減価償却とは

減価償却は、「固定資産」について行う手続きです。

ですから、もし固定資産についての理解が不安な方は、そちらを復習してみてくださいね。

固定資産について知ろう(簿記3級)

「減価償却(げんかしょうきゃく)」とは、建物や備品などの使用とともに価値が減少する固定資産について、決算日に減少した価値分を費用として計上する手続きになります。

減価償却の計算に必要なキーワード

減価償却を考えるうえで必要なキーワードがいくつかありますので、先にそちらを確認しておきましょう。

  • 取得原価
  • 帳簿価額
  • 残存価額
  • 耐用年数
  • 既償却額(減価償却累計額)

取得原価

まず、「取得原価」は以前も確認しましたが、その固定資産をいくらで購入したかを意味する金額です。

帳簿価格

次に、帳簿価額とは帳簿上の価値、つまり取得原価からすでに減ってしまった価値を差し引くことによって求めることができます。

残存価格

残存価額とはその固定資産を使い終わったときに残る価値を言います。

残存価額がない場合(ゼロとして計算する)もありますが、問題で出される場合は10%で計算することが多いです。

耐用年数

耐用年数は、その固定資産を何年使用することができるかを意味します。

備品でしたら5年から10年、建物でしたら20年、30年以上の場合もあります。

既償却額(減価償却累計額)

最後に、既償却額(減価償却累計額)とは、すでに減ってしまった固定資産の価値を意味します。これはその固定資産をどの程度の期間使用したかによって決まります。

計算例

例えば、取得原価が5,000の備品について考えてみましょう。

残存価額10%とすると、その備品を使い終わったときに残る価値は、

5,000 × 10% = 500

ですので、使用期間で減価償却する金額の合計は、

5,000 - 500 = 4,500

となります。

この備品の耐用年数が5年とすると、一年分の減価償却費は、

4,500 ÷ 5 = 900

となります。

仮に、すでに2年間使用しているとしたら、 既償却額(減価償却累計額) は、

900 × 2 = 1,800

ですので、帳簿価額は、

5,000 - 1,800 = 3,200

となります。

直接法と間接法

減価償却については、記帳方法が「直接法(ちょくせつほう)」「間接法(かんせつほう)」の二つあります。

決算整理仕訳をした時、どちらも借方には「減価償却費」という費用勘定がくるのですが、「直接法」の場合、貸方にはその固定資産を記入することでその固定資産の残高を直接減額します。

一方で「間接法」の場合は貸方に「減価償却累計額(げんかしょうきゃくるいけいがく)」という資産のマイナス勘定を計上することで、間接的にその固定資産の価値を減らします。

ですので、「減価償却累計額」勘定は間接法の場合しか使用しません。

ちなみに、3級の試験では間接法で出題されることがほとんどです。

仕訳例①(直接法)

では、「直接法」と「間接法」それぞれの仕訳について見ていきましょう。

まずは直接法です。

「決算に際し、5,000で2年前に取得した備品について減価償却費を計上する。なお、残存価額は取得原価の10%、耐用年数は5年で計算する。当店では減価償却について直接法で記帳している。」

5,000 × 90% ÷ 5年 = 900

この90%とは、取得原価から残存価額10%を除いた金額を求めるために使用しています。

借方 貸方
減価償却費 900 備品 100

直接法ですので、貸方は備品となります。

取引の八要素では、資産の減少ですね。

簿記の取引について理解しよう!

仕訳例②(間接法)

次は間接法の仕訳です。

「決算に際し、5,000で2年前に取得した備品について減価償却費を計上する。なお、残存価額は取得原価の10%、耐用年数は5年で計算する。当店では減価償却について間接法で記帳している。」

5,000 × 90% ÷ 5年 = 900

借方 貸方
減価償却費 900 減価償却累計額 100

間接法の場合、貸方が減価償却累計額という資産のマイナス勘定になっていることを確認してください。

仕訳例③(期中取得の固定資産)

では、最後に期中に取得した固定資産の減価償却方法について見ていきましょう。

期中に取得した場合、その期における使用期間は一年未満となります。

したがって、月割計算をする必要があります。

月割計算とは、使用した月数分の減価償却費を求めるための計算方法で、12か月で割り、使用した月数をかけることによって計算します。

例えば、一年分の減価償却費が900で、使用した月数が4か月なら、その期の減価償却費は、

900 ÷ 12か月 × 4か月 = 300

となります。では、実際の仕訳を見ていきましょう。

「決算に際し、5,000で当期の9月1日に取得した備品について減価償却費を計上する。なお、残存価額は取得原価の10%、耐用年数は5年で計算する。決算日は12月31日であり、当店では減価償却について間接法で記帳している。」

当期における使用期間は、9月1日~ 12月31日の4か月ですので、減価償却費は、

5,000 × 90% ÷ 5年 = 900

900 ÷ 12か月 × 4か月 = 300

となります。間接法によっていることに注意しましょう。

借方 貸方
減価償却費 300 減価償却累計額 300

まとめ

今回は、減価償却費について説明させていただきました。

慣れるまでは戸惑うかもしれませんが、計算のイメージがつかめれば、必ず得点できるようになるはずです。

頑張って、繰り返し復習するようにしてくださいね!

簿記3級を独学で合格するには

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