シャフトを胸につけてベンチプレスをするには

ベンチプレス初心者で、シャフトを下ろしたときに胸につけることができないという悩みを抱えられる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、シャフトを胸につけてベンチプレスをするコツをお伝えします。

読んでいただければ、フルレンジでベンチプレスができるようになるはずです!

シャフトを胸につける理由

ベンチプレスをする際に、シャフトを胸につけてから上げる、というように指導されるトレーナーの方は多いと思いますが、なぜ、シャフトを胸につける必要があるのでしょうか。

それは、以下の三つの理由によるものです。

  1. ちゃんとやっている感じがする
  2. 可動域を確保するため
  3. パワーリフティングのルールだから

こちらについて解説していきます。

ちゃんとやっている感じがするから

ベンチプレス以外の種目にも言えることですが、正しいフォームで行っているほうが見た目がカッコいい、と思われる方はいらっしゃるでしょう。

スクワットも深くしゃがめた方がカッコいいし、ベンチプレスも胸につけてから上げる方がちゃんとやっている感じがするかもしれません。

トレーニングは人に見せるためにやっているわけではないので、見た目はどうでもいいかもしれませんが、初心者のうちは正しいかどうかわからずやるよりも、見た目から入ってしまうのもありかもしれませんよね。

やたら重たい重量に設定して、ほとんどシャフトが動いていないようなベンチプレスをする人もいますが、それよりはよっぽどちゃんとやっている感じがすると思います。(笑)

可動域を確保するため

ベンチプレスにおいて、シャフトを胸につける理由の一番重要なのは、可動域を毎回のトレーニングで同じにする、というものでしょう。

もし、シャフトを胸につけないベンチプレスをしていたとすると、軽い重量の時は、20cmくらい下ろしていたのに、重たくなってくると10cmしか下ろしていない、ということがあるかもしれません。

動画でも撮って後で確認しない限り、どのくらいの可動域で行っているかわからないものです。

当然、シャフトを胸につけていたとしても、ブリッジの高さによって可動域は変化しますが、フォームが安定しているなら一定の可動域を確保することができます。

可動域を毎回のトレーニングで同じにすることによって、トレーニング効果を高めるだけでなく、重量の変化に応じて、自分がどれだけ強くなったか把握することができます。

ベンチプレスにおける可動域を狭くするには

パワーリフティングのルールだから

一般的にベンチプレスをする際、お尻を台につけて、シャフトを胸まで下ろして、などと指導される理由の一つとして、パワーリフティングのルールに則ったものであるから、ということがあります。

当然、そうすることによってトレーニング効果を高めることができるのですが、パワーリフティングの試合に出ることを考えているのでなければ、それほど厳密に守るべきルールではないでしょう。

シャフトを胸まで下ろすには

それでは、シャフトを胸まで下ろす方法を、ケース別に説明していきたいと思います。

シャフトを胸につけることができない理由として、以下の三つが考えられます。

  1. 高重量になると下ろすことができない
  2. シャフトの下ろす位置が適切でない
  3. グリップ(シャフトを握る位置)が狭い

それぞれのケースについて解説していきます。

高重量になると下ろすことができない

このケースは、軽い重量であれば胸につけることができるのだけど、重たくなってくると胸につけることが難しくなってしまう、というものです。

そもそも重たすぎるというのであれば、設定重量が適切ではない、ということになりますが、それほど重たくないはずなのに、なぜか胸まで降りてこないということもあると思います。

そういった場合は、ウエイトをコントロールする練習をする必要があると思います。

普段の練習で、勢い良くシャフトを下ろして胸でバウンドさせるようなフォームをしていませんか?

降ろす位置が毎回変わってしまったりしていませんか?

1セットで8回行うとしたら、なるべく8回同じ動きでできるように練習する必要があります。

また、回数を稼ぐために勢いをつけて上げ下げするのではなく、一回ずつ丁寧にコントロールして行ってみてください。

扱う重量は下がってしまうかもしれませんが、そういった練習を続けていけば、将来的に必ず重量が伸びていくはずです!

シャフトの下ろす位置が適切でない

人によっては軽い重量であっても、胸につけることが難しいというケースもあると思います。

そういった方は、シャフトの下ろす位置が適切ではない可能性が考えられます。

肩関節の柔軟性などにより、フルレンジで行うのが難しいということもなくはないかもしれませんが、シャフトを胸につけるだけであれば、それほど高い柔軟性は要求されないと思います。

ありがちな間違いとして、シャフトを下ろす位置が高すぎるというものがあります。

一般的にベンチプレスをする際、シャフトは乳首のあたりにおろすことが多いですが、人によっては首の位置におろしてしまっていることがあります。

シャフトを下ろす位置が高すぎると、肩にストレッチがかかってしまい、胸まで下ろすのが難しくなります。

また、ひじが開きすぎてしまっているフォームでも、肩にストレッチがかかるので注意しましょう。

シャフトを下ろす位置の判断としては、次のように行うことができます。

まず、立った状態で、自然に前ならえをした時に、肩が上がりすぎない位置にシャフトを受けます。

次に、そのままひじを引いて行って、背中が苦しくない位置が、あなたがシャフトを下ろす位置になります。

人によるとは思いますが、乳首よりやや下側になるのではないでしょうか。

実際のベンチプレスでもなるべくそのあたりにおろすことができるように、練習してみてくださいね。

グリップが狭い

ベンチプレスにおけるグリップも、可動域と大きく関連があります。

広くすればいいというわけではありませんが、狭すぎると可動域が広くなりますし、シャフトを胸まで下ろすものも難しくなるでしょう。

単純に、肩幅よりも狭く握ってしまっては手が胸についてしまうので、シャフトを胸まで下ろすことはできません。

そこまで狭くなかったとしても、手幅が狭くなるほど、よりひじを引かなくてはならなくなり、肩や背中の柔軟性があまりない人は、よりつらくなると思います。

ですので、シャフトがなかなか胸につかないという方は、一度グリップ幅を見直してみてはいかがでしょう。

まとめ

今回は、ベンチプレスにおいてシャフトを胸まで下ろす方法についてご紹介させていただきました。

今後もどんどんベンチプレスを強くなりたい人は、ぜひ試してみてくださいね!

ベンチプレスにおける可動域を狭くするには

ベンチプレスは可動域を狭くすることで、より高重量を挙げられるようになります。

ですが、なかなか身体がうまく使えず可動域を狭くできない、という悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。

この記事では、ベンチプレスの可動域を狭くする方法をお伝えします。

読んでいただければ、より狭い可動域で高重量を挙げられるようになるはずです!

ベンチプレスにおける可動域って?

ベンチプレスにおける可動域とは、シャフトをラックから外してから、胸につけるまでの移動距離になります。

ベンチプレスの可動域は、腕の長さ、ブリッジの高さ、柔軟性、身体の厚みなどによって変化します。

可動域が狭くなれば移動距離が短くなるので、単純に運動量が少なくなり、より高重量を上げることができます。

ただ、あくまでシャフトを胸につけてから上げるフルレンジで行っていることが前提となります。

ですから、胸につけることが難しいという方は、まずシャフトをしっかり胸まで下ろす練習をしてみてくださいね。

シャフトを胸につけてベンチプレスをするには

可動域を狭くする方法

可動域を狭くするには、腕を短くするわけにはいきませんので、胸の位置を高くする必要があります。

胸の位置を高くするには、高いブリッジが作れなくてはいけません。

ブリッジを高くする方法は以下の四つです。

  1. お尻を浮かせてしまう
  2. 柔軟性を高める
  3. 身体の連動性を高める
  4. 太る

こちらについて解説していきます。

お尻を浮かせてしまう

高いブリッジを作るには、お尻を浮かせてしまうのが一番手っ取り早い方法になります。

いずれパワーリフティングの試合に出ることを考えているのであればあまりお勧めはしませんが、ベンチプレスを始めて最初のうちは、あまり気にせず重量を伸ばしていった方がやる気にもつながると思います。

シャフトをラックから受けた時に、思いっきり足を踏ん張り、胸をできるだけ高くせり上げ、シャフトを胸まで下ろしたら、全身の爆発力で押し上げます。

この方法で、週に1、2回ベンチプレスを練習していけば最初はどんどん重量が伸びていくはずです。

まずは、重量に慣れていって、ある程度の重さが持てるようになったら、より精度の高いフォームに変えていくようにしてはいかがでしょう。

ケツ上げベンチプレスの注意点とは?

柔軟性を高める

ベンチプレスにおけるアーチは、股関節から肩甲骨の上部にかけて作られるので、背中や股関節の柔軟性は高いブリッジを維持するために必要不可欠です。

ベンチプレスに必要な柔軟性を高めるためには、ストレッチポールを使ったストレッチをお勧めします。

股関節の柔軟性を高めるストレッチは、ポールを股の下に置いて、内ももを押し付けるように動かしていきます。

また、背中の柔軟性を高めるストレッチは、背中の下にポールを横向きに置いて、肩がつくかつかないかくらいの位置で、身体を前後に転がします。

このストレッチは、身体の連動性を高めることにもつながりますので非常におススメです。

それ以外にも、トレーニングの前後などには静的ストレッチで各関節を伸ばし、より柔らかく身体が使えるようにしていきましょう。

身体の連動性を高める

ベンチプレスにおけるブリッジは、脚で押し上げた力を肩甲骨の上部で受け止めることによって完成します。

柔らかい紙の両端を押すことによってアーチが作れるように、脚だけ踏ん張ってもブリッジを組むことはできません。

ですから、上半身と下半身が連動することによって高いアーチを作ることができるのです。

身体の連動性を高めるには、脚で踏ん張った力が肩にしっかり流れているかを確認しなくてはなりません。

例えば、ベンチ台に横になった時に、脚を踏ん張ることによって身体がシャフト側に押し出すことができると思います。

この時に、肩が滑っていかないようにシャフトとベンチ台の間に挟み込むイメージで肩をベンチ台に押し付けます。

そうすることで、安定したブリッジを維持することができるはずです。

太る

体重を増やし、身体を分厚くすることで、単純にベンチ台に横になった時の胸の位置が高くなり、可動域が狭くなります。

また、ウエイトトレーニングをすることによって筋量も増えますし、あまり体重を増やしたくない方は難しいですが、自然と可動域は狭くなると思います。

一度増量し、筋量も身体の厚みも増やすことで高重量に慣れ、ある程度重量が伸びたらまた絞る、ということを繰り返すことで、必要以上に体脂肪を増やさず、重量を伸ばしていくことができるかもしれません。

まとめ

今回は、ベンチプレスにおける可動域を狭くする方法についてご紹介させていただきました。

強くなるための方法は人によってそれぞれですが、色々試してみて、自分に合ったベストな方法を見つけていってくださいね!

ベンチプレスをする際の足の位置とは?

ベンチプレスにおいて、高重量を上げるためには脚の力を使うことが不可欠です。

ですが、なかなかしっくりくる脚の位置がわからず悩んでしまう方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、ベンチプレスをする際の足の位置についてご説明いたします。

読んでいただければ、あなたのベンチプレスにおいてしっくりくる脚の位置が見つかるはずです!

ベンチプレスにおける適切な脚の位置

ベンチプレスにおける適切な脚の位置とは、しっかり両足で踏ん張りがきく一番いい位置になります。

その人の脚の長さ、股関節の柔軟性、脚力、その他要因によってその位置は変化するでしょう。

ですが、脚の位置を探す時の要素としては以下の4つが考えられます。

  1. 脚を頭側に引く
  2. 脚を頭から遠くにする
  3. 脚を開く
  4. 脚を閉じる

ですから、脚の位置を考える時に考慮すべきは、脚は頭から近くするか、遠くするか、それと、脚を開くか、閉じるかということになります。

こちらについて解説していきます。

脚は頭から近くするか、遠くするか

まずは、脚を頭側に引くか、それとも頭から遠くするか、について考えていきたいと思います。

これに関しては、あなたの柔軟性、そしてどのようなフォームで行うのが一番力が出るか、が関わってきます。

ですので、あなたの今の身体の状態を知ったうえで判断してみてください。

脚を頭側に引く場合

脚を頭側に引くフォームをするためには、やはり股関節の柔軟性が必要不可欠になります。

試しに、いすに座った状態で、脚を後ろに引いてみてください。

脚の長さにもよりますが、大体かかとがお尻の下にくるあたりで止まるのではないでしょうか。

その位置から、頑張ってさらに後ろに持っていこうとすると、股がどんどん開いていくと思います。

この状態が、ベンチプレスで脚を頭側に引いたフォームに近いものになります。

ですから、ある程度股関節の柔軟性あり、股がスムーズに開く方でないと、窮屈になってしまい、力を発揮することができないでしょう。

では、柔軟性がある人は、いくらでも足を引いたらいいかというと、そうではありません。

足裏の位置が、ひざの位置よりも極端に頭側にあるようなフォームも力を発揮しにくいと考えています。

試しに、いすに座った状態で、脚を限界まで後ろに引いてみてください。

その状態から、脚を踏ん張って立とうとしてみてても、なかなか立つことができないのではないでしょうか?

確かに、脚を頭側に引いたフォームだと、高いアーチを作れるように思われますが、両足で踏ん張りがきかないようでは本末転倒です。

ですので、あくまで自然に脚が踏ん張れる位置まで引くようにしてくださいね。

脚を頭から遠くにする場合

脚を頭から遠くにするフォームであれば、それほど高い柔軟性は要求されませんので、初心者でもできると思います。

また、頭側に引く場合よりもお尻が浮いてしまうリスクも低いので、重量級のパワーリフターの方の中にはこのフォームをされる方もいらっしゃる印象を受けます。

ただ、注意点としてはあまりに足が遠すぎるとブリッジを維持することができません。

ですので、股関節から肩甲骨の上部にかけてアーチをしっかり組めていることが条件になります。

脚を投げ出す場合のフォームの組み方としては、まずベンチ台に横になり、楽な脚の位置を探します。

そこから、レッグエクステンションをやる際のようなイメージでひざを伸ばしながら、お尻を頭部に向けて押し出していき、アーチを組みます。

そうすれば、脚を頭から遠くしたとしてもブリッジを維持することができるのではないでしょうか。

脚を開くか閉じるか

脚を開くか閉じるかに関しては、どのような形で脚の力を伝えるのが自然か、によって決まってきます。

試しに、いすに座った状態で、なるべく上体を前後に揺らすことなく立ったり座ったりしてみてください。

人によって、少し足が開き気味の方がスムーズに立てるかもしれませんし、足が閉じているほうが立ちやすい方もいるかもしれません。

同様に、ベンチプレスにおいても人によって脚の力を自然に伝えらえれる位置は変わってきます。

色々と試したうえで、脚の位置を決めていってくださいね。

脚を開く場合

脚を開くフォームは、女性など柔軟性の高い選手がする印象を受けます。

単純に、ベンチに寝た状態で股を開くだけでも股関節が柔軟でなければできませんし、そこから力を発揮できなければいけないからです。

また、脚を開いた状態から中心に力を集めるわけですから、内転筋の力も要求されるでしょう。

ただ、あまり脚を開きすぎてもやはりブリッジを維持することが難しくなると考えられるので、注意が必要です。

脚を閉じる場合

脚を閉じるフォームは、脚を頭側に引く方がする印象です。

頭側に引いた足をさらに寄せることによって大腿部にストレッチをかけて、より高いブリッジを維持する目的があると考えられます。

ですが、いすに座った状態で、両足のかかとをつけてしまったら立ち上がれないのと同様に、あまり脚を寄せすぎると力を発揮できないでしょう。

脚を閉じる場合であっても、無理のない位置を探す必要があります。

まとめ

今回は、ベンチプレスをする際の足の位置について解説させていただきました。

やはり、いい位置を見つけるためには色々と試して、練習を重ねる必要があります。

何度も練習して、一番いい位置を見つけてくださいね!

ケツ上げベンチプレスを卒業するには?

ケツ上げベンチプレスを卒業するには?

ベンチプレスをしていて、お尻が浮いてしまう、という悩みを抱えている方は多くいらっしゃると思います。

トレーニングとしてやる分には問題ないのですが、いずれはお尻をつけてできるようになりたいところです。

この記事では、ケツ上げベンチプレスを卒業するための方法をお伝えします。

読んでいただければ、今後、お尻をつけてベンチプレスをできるようになっていただけるはずです!

ケツ上げベンチプレスの注意点とは?

お尻が浮いてしまう理由

ベンチプレスとはベンチ台に横になってシャフトを押し上げる種目です。

当然、上半身の力を使ってシャフトを押し上げるのですが、その際に脚の力を使うことでより高重量を上げることができます。

そして、脚で踏ん張った時にお尻が浮いてしまうことがあります。

これは、お尻がベンチ台に着いていると下半身の力がお尻で止まってしまうためです。

つまり、脚を踏ん張ったことにより生まれた力が上半身まで流れていかないのです。

また、お尻を浮かすことによって、胸部が上にせりあがります。

ですから、より高いアーチを組むことが可能となり、狭い可動域でベンチプレスを行うことができます。

これも、より高重量を上げることができる理由の一つです。

ですから、基本的にはこの二つの原因を解消することによってケツ上げベンチプレスを卒業することができます。

ケツ上げベンチプレスを卒業するためにやるべきことは、以下の二つです。

  1. レッグドライブの強化
  2. 可動域を狭くする

この二つについて解説していきます。

レッグドライブの強化

レッグドライブとは、ベンチプレスにおいてシャフトを胸につけてから切り返す際に、脚の力を使って押し上げるテクニックになります。

レッグドライブを強化するために、やるべきことは二つあります。

  1. 適切な脚の位置を探す
  2. ボトムの強化

適切な脚の位置とは

ベンチプレスにおける適切な脚の位置とは、しっかり両足で踏ん張りがきく一番いい位置になります。

パワーリフターのベンチプレスを見ていただくと、ブリッジを高くするために思いっきり頭の位置に足を引いている人がいると思います。

ですが、私の感覚では脚の位置は直接的にブリッジの高さと関係がないと考えています。

確かに、脚を頭側に引くことによって、身体を大きくそらせることができ、ブリッジを高くすることができるような気もします。

ですが、ブリッジにおけるアーチは股関節から肩甲骨の上部あたりによって作られるので、脚の位置がどうであれ、高いブリッジを維持することは可能です。

ですから、適切な脚の位置はシャフトを握った時に、自然に両足をしっかり踏ん張れる場所を探してください。

脚の長さ、股関節の柔軟性、脚力、その他要因によってその位置は変化するでしょう。

ですから、これは何度もやりこんで適切な位置を探すしかありません。

ベンチプレスをする際の足の位置とは?

ボトムの強化

ボトムとは、シャフトを胸につけた状態のことを言います。

ですから、ボトムの強化とは、シャフトを胸につけた状態からの切り返しをより力強く行うために行います。

ボトムを強化するために、私がお勧めするベンチプレスのバリエーションは次の二つです。

  1. 足上げベンチプレス
  2. ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)

この二つについて解説します。

足上げベンチプレス

足上げベンチプレスとは、脚をベンチ台の上に上げた状態にして行うベンチプレスです。

あれ?レッグドライブを強化するのに足上げ?と思われるかもしれません。

ですが、あくまでレッグドライブにおける脚の力とは、上半身の力を補助するものでしかありません。

上半身がしっかり使えてこそ、脚の力を上半身を通してシャフトに伝えることができます。

当然ですが、足上げベンチプレスでは、お尻を浮かせることはできません。

ですので、お尻の力を使ってシャフトを押し上げる形になります。

具体的には、ボトムからの切り返しの際に、お尻をキュッと締めるような形でベンチ台に押し付けます。

そうすることで、お尻がしっかりベンチ台に着いた状態でも下半身の力を使う癖をつけることができるようになります。

ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)

ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)とは、一度シャフトが胸についた際に1秒ほど胸で止めてから切り返すベンチプレスになります。

普段のベンチプレスでシャフトを胸でバウンドさせてあげてしまっている人がいるかもしれませんが、止めありベンチプレスでは、そういったことはできません。

重量は落ちるかもしれませんが、ボトムから純粋な力のみで押し上げるいい練習になります。

だいたい普段よりも5kgから10kg程度、軽い重量で行うのが良いでしょう。

可動域を狭くする

ベンチプレスをする際にお尻が浮いてしまう理由として、可動域が広すぎるということが考えられます。

しっかりブリッジを組んで、適度な可動域で行うことによって重量も伸びますし、肩やひじに負担がかかりすぎることを防ぐこともできます。

安定したブリッジを組むために、行うべきことは以下の二つです。

  1. 柔軟性を高める
  2. 身体の連動性を高める

この二つについて解説していきます。

ベンチプレスにおける可動域を狭くするには

柔軟性を高める

やはり体をそらせるわけですから、背中の柔軟性なくしては安定したブリッジを組むことはできません。

ストレッチポールなどを使って背中の柔軟性を高めることは大切です。

他にも、股関節や肩、ひざ手首など様々な部位の柔軟性がベンチプレスにおける安定したブリッジのためには必要です。

普段からトレーニングの前後にストレッチをするなどして、身体を柔らかく使えるようにしていきましょう。

身体の連動性を高める

ベンチプレスにおけるブリッジは、脚で押し上げた力を肩甲骨の上部で受け止めることによって完成します。

柔らかい紙の両端を押すことによってアーチが作れるように、脚だけ踏ん張ってもブリッジを組むことはできません。

ですから、上半身と下半身が連動することによって高いアーチを作ることができるのです。

この、身体の連動性を高める練習に関しては、回数を重ねるしかないのですが、やはり軽い重量からしっかり意識をもって行う必要があります。

アップセットで軽い重量を扱った時に、脚の位置、頭の位置、股関節、ひじ、手首の動きなど、全てを確認しながら行うことで、メインセットにおいて身体の連動性を発揮することができます。

なかなか思ったように動けず、フラストレーションがたまることもあるかもしれませんが、日々の練習が必ず上達につながると信じて、根気良く続けていってくださいね。

まとめ

今回は、ケツ上げベンチプレスを卒業する方法についてご紹介させていただきました。

この記事を参考にして、ベンチプレスの上達のために役立ててくださいね!