胸の種目として代表的なベンチプレスですが、人によってはお尻を浮かせて行っている人もいると思います。
お尻はつけたほうがいいの?浮かせてもいいの?悩みどころかと思いますが、この記事ではケツ上げベンチプレスを行う際の注意点についてご紹介させていただきます。
読んでいただければ、ベンチプレスの重量を怪我無く上げることができるようになるはずです。
目次
ケツ上げベンチプレスとは?
そもそも、ベンチプレスとはベンチ台に横になってシャフトを押し上げる種目です。
当然、上半身の力を使ってシャフトを押し上げるのですが、その際に脚の力を使うことでより高重量を上げることができます。
そして、脚で踏ん張った時にお尻が浮いてしまうことがあり、これをケツ上げベンチプレスと呼びます。
パワーリフティングのルールでは、臀部がベンチ台についていることとされており、お尻が浮いてしまうと失格になるのですが、トレーニングとしては、より高重量を扱えるため、行う方もいらっしゃいます。
また、お尻を浮かすことによって、胸部が上にせりあがります。
ですから、より高いアーチを組むことが可能となり、狭い可動域でベンチプレスを行うことができます。
これも、より高重量を上げることができる理由の一つです。
ケツ上げベンチプレスの注意点
ケツ上げベンチプレスは、通常のベンチプレスよりも高重量を扱うことができるので、より注意して行わなければいけません。
ケツ上げベンチプレスの注意点としては、以下の二つがあります。
- 設定重量は適切か
- 正しいフォームを組めているか
この二つについて解説していきます。
設定重量は適切か
どんな種目においても言えることなのですが、高重量を扱う場合、その重量があなたにとってコントロールできる重さなのかを考慮する必要があります。
もしコントロールできないほどの重量であった場合、手首やひじなどの関節に必要以上の負担がかかりますし、肩などに思わぬ怪我を負う可能性もあります。
設定重量が適切かどうかの判断基準としては、ラックからシャフトを受けた時に身体がブレていないか、というものがあります。
ベンチプレスにおいて、重量が上がれば上がるほど、ラックからシャフトを受けるだけでも大変になります。
そういった場合、補助の方に手伝ってもらうこともあるでしょう。
ですが、自分の力で正しい位置に受けることができない重量を毎回のトレーニングで扱ってしまうのは危険です。
例えば、シャフトを自分の力でラックから外したときに、シャフトが前後左右にブレてしまうといった場合、あなたがその重量をコントロールできていない可能性があります。
毎回そのような重量を扱っていると、思わぬ怪我にもつながることがあるので、注意が必要になります。
正しいフォームを組めているか
ケツ上げベンチプレスを行うとしても、正しいフォームで行うことによって、より筋力を高めることができますし、ケガを予防することもできます。
ですから、毎回のトレーニングで可動域は同じか、同じ位置に足はあるか、シャフトの握り、肩甲骨の位置はブレていないか、など確認しながら行う必要があります。
人によっては、重量を上げていくと共にお尻も浮いていく、といったやり方をする方もいらっしゃると思いますが、これはお勧めできません。
なぜなら、どんな重量であっても同じフォームで行うことで、その動きを身体に覚えこませることができるからです。
例えば、60kg、80kg、90kg、100kgと上げていって、80kgまではお尻をつけて、90kg、100kgはケツ上げベンチプレスを行ったとしましょう。
そうすると、80kgよりも90kgのケツ上げの方が軽く感じるかもしれません。
だとしたら80kgでメインセットを行えばいい話であり、もし、最初から100kgのケツ上げでメインセットをやろうと思っているなら、60kgからケツ上げで行わなう必要があります。
重たくなったから、急にお尻を浮かせてしまっては、身体がその動きになれていないことで、思わぬ怪我をする可能性があるし、身体も全力を発揮することができないでしょう。
あなたが、ケツ上げベンチプレスを毎回同じフォームで、また同じ可動域でできているか見直してみてください。
目的別ケツ上げベンチプレス
ケツ上げベンチプレスの目的は、やはり高重量を上げることですが、やり方としては大きく分けて二つあると思います。
- シャフトをラックから受けた段階からお尻を浮かせる
- シャフトを胸につけて切り返す瞬間にお尻を浮かせる
それぞれのやり方について、目的別に解説していきます。
とにかく高重量を上げたい
ベンチプレスを始めて数か月、という方はどんどん重量が伸びていきますし、より重たいものを持ちたい、というモチベーションも高いと思います。
そういった方は、シャフトをラックから受けた段階からお尻を浮かせる方法がお勧めです。
シャフトをラックから外す段階から、できる限り高いブリッジを組んで思いっきり足も踏ん張ります。
そしてシャフトが胸についた瞬間に、全身の爆発力でシャフトを押し上げる方法です。
これによって、かなり重量は伸びるはずです。
私もベンチプレスを始めたころは80kgを持つこともできませんでしたが、思いっきりお尻を上げてブリッジを組むようになってから数か月で100kgを持つことができるようになりました。
筋力もついたのでしょうが、より全身で押し上げることができるようになったことによって、重量が伸びていったと思います。
まずは、この方法により、ベンチプレスに慣れていって、重量を伸ばすことで自信にもつながるでしょう。
高重量トレーニングのコツって?
いずれはお尻をつけて行いたい
将来的に、パワーリフティングの試合に出たいなど、いずれはお尻をつけてベンチプレスを行いたいと考えている方には、シャフトを胸につけて切り返す瞬間にお尻を浮かせる方法をお勧めします。
シャフトをラックから外した段階ではなるべく高いブリッジを組んで、多少お尻が浮いてしまっても仕方ないのですが、脚の付け根はベンチ台につけておくようなイメージで行います。
シャフトが胸についた瞬間に全身の爆発力で押し上げるのですが、この時にお尻を浮かせてでもしっかり足の力をシャフトに伝えます。
先ほどの方法よりは可動域が広くなると思うのですが、しっかり全身の力を使うことができますし、お尻をベンチ台に着けたまま行うベンチプレスのイメージもつかめるはずです。
まとめ
今回は、ケツ上げベンチプレスの注意点についてご紹介させていただきました。
ケツ上げベンチプレスは重量を伸ばすのには、手っ取り早い方法になりますので、ケガは気をつけながらガンガンやっていってくださいね!
ケツ上げベンチプレスを卒業するには?