ベンチプレスをしていて、お尻が浮いてしまう、という悩みを抱えている方は多くいらっしゃると思います。
トレーニングとしてやる分には問題ないのですが、いずれはお尻をつけてできるようになりたいところです。
この記事では、ケツ上げベンチプレスを卒業するための方法をお伝えします。
読んでいただければ、今後、お尻をつけてベンチプレスをできるようになっていただけるはずです!
ケツ上げベンチプレスの注意点とは?
目次
お尻が浮いてしまう理由
ベンチプレスとはベンチ台に横になってシャフトを押し上げる種目です。
当然、上半身の力を使ってシャフトを押し上げるのですが、その際に脚の力を使うことでより高重量を上げることができます。
そして、脚で踏ん張った時にお尻が浮いてしまうことがあります。
これは、お尻がベンチ台に着いていると下半身の力がお尻で止まってしまうためです。
つまり、脚を踏ん張ったことにより生まれた力が上半身まで流れていかないのです。
また、お尻を浮かすことによって、胸部が上にせりあがります。
ですから、より高いアーチを組むことが可能となり、狭い可動域でベンチプレスを行うことができます。
これも、より高重量を上げることができる理由の一つです。
ですから、基本的にはこの二つの原因を解消することによってケツ上げベンチプレスを卒業することができます。
ケツ上げベンチプレスを卒業するためにやるべきことは、以下の二つです。
- レッグドライブの強化
- 可動域を狭くする
この二つについて解説していきます。
レッグドライブの強化
レッグドライブとは、ベンチプレスにおいてシャフトを胸につけてから切り返す際に、脚の力を使って押し上げるテクニックになります。
レッグドライブを強化するために、やるべきことは二つあります。
- 適切な脚の位置を探す
- ボトムの強化
適切な脚の位置とは
ベンチプレスにおける適切な脚の位置とは、しっかり両足で踏ん張りがきく一番いい位置になります。
パワーリフターのベンチプレスを見ていただくと、ブリッジを高くするために思いっきり頭の位置に足を引いている人がいると思います。
ですが、私の感覚では脚の位置は直接的にブリッジの高さと関係がないと考えています。
確かに、脚を頭側に引くことによって、身体を大きくそらせることができ、ブリッジを高くすることができるような気もします。
ですが、ブリッジにおけるアーチは股関節から肩甲骨の上部あたりによって作られるので、脚の位置がどうであれ、高いブリッジを維持することは可能です。
ですから、適切な脚の位置はシャフトを握った時に、自然に両足をしっかり踏ん張れる場所を探してください。
脚の長さ、股関節の柔軟性、脚力、その他要因によってその位置は変化するでしょう。
ですから、これは何度もやりこんで適切な位置を探すしかありません。
ベンチプレスをする際の足の位置とは?
ボトムの強化
ボトムとは、シャフトを胸につけた状態のことを言います。
ですから、ボトムの強化とは、シャフトを胸につけた状態からの切り返しをより力強く行うために行います。
ボトムを強化するために、私がお勧めするベンチプレスのバリエーションは次の二つです。
- 足上げベンチプレス
- ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)
この二つについて解説します。
足上げベンチプレス
足上げベンチプレスとは、脚をベンチ台の上に上げた状態にして行うベンチプレスです。
あれ?レッグドライブを強化するのに足上げ?と思われるかもしれません。
ですが、あくまでレッグドライブにおける脚の力とは、上半身の力を補助するものでしかありません。
上半身がしっかり使えてこそ、脚の力を上半身を通してシャフトに伝えることができます。
当然ですが、足上げベンチプレスでは、お尻を浮かせることはできません。
ですので、お尻の力を使ってシャフトを押し上げる形になります。
具体的には、ボトムからの切り返しの際に、お尻をキュッと締めるような形でベンチ台に押し付けます。
そうすることで、お尻がしっかりベンチ台に着いた状態でも下半身の力を使う癖をつけることができるようになります。
ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)
ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)とは、一度シャフトが胸についた際に1秒ほど胸で止めてから切り返すベンチプレスになります。
普段のベンチプレスでシャフトを胸でバウンドさせてあげてしまっている人がいるかもしれませんが、止めありベンチプレスでは、そういったことはできません。
重量は落ちるかもしれませんが、ボトムから純粋な力のみで押し上げるいい練習になります。
だいたい普段よりも5kgから10kg程度、軽い重量で行うのが良いでしょう。
可動域を狭くする
ベンチプレスをする際にお尻が浮いてしまう理由として、可動域が広すぎるということが考えられます。
しっかりブリッジを組んで、適度な可動域で行うことによって重量も伸びますし、肩やひじに負担がかかりすぎることを防ぐこともできます。
安定したブリッジを組むために、行うべきことは以下の二つです。
- 柔軟性を高める
- 身体の連動性を高める
この二つについて解説していきます。
ベンチプレスにおける可動域を狭くするには
柔軟性を高める
やはり体をそらせるわけですから、背中の柔軟性なくしては安定したブリッジを組むことはできません。
ストレッチポールなどを使って背中の柔軟性を高めることは大切です。
他にも、股関節や肩、ひざ手首など様々な部位の柔軟性がベンチプレスにおける安定したブリッジのためには必要です。
普段からトレーニングの前後にストレッチをするなどして、身体を柔らかく使えるようにしていきましょう。
身体の連動性を高める
ベンチプレスにおけるブリッジは、脚で押し上げた力を肩甲骨の上部で受け止めることによって完成します。
柔らかい紙の両端を押すことによってアーチが作れるように、脚だけ踏ん張ってもブリッジを組むことはできません。
ですから、上半身と下半身が連動することによって高いアーチを作ることができるのです。
この、身体の連動性を高める練習に関しては、回数を重ねるしかないのですが、やはり軽い重量からしっかり意識をもって行う必要があります。
アップセットで軽い重量を扱った時に、脚の位置、頭の位置、股関節、ひじ、手首の動きなど、全てを確認しながら行うことで、メインセットにおいて身体の連動性を発揮することができます。
なかなか思ったように動けず、フラストレーションがたまることもあるかもしれませんが、日々の練習が必ず上達につながると信じて、根気良く続けていってくださいね。
まとめ
今回は、ケツ上げベンチプレスを卒業する方法についてご紹介させていただきました。
この記事を参考にして、ベンチプレスの上達のために役立ててくださいね!