トレーナーからフォーム指導を受けても、なかなか効果が得られない、何かしっくりこない、という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、そういった方に筋トレで効果を出すための正しいフォームについてご紹介したいと思います。
読んでいただければ、ジムでのトレーニング効果をより得られるための参考としていただけるはずです。
また、Youtubeなどでも、筋トレの正しいフォームについて解説した動画がたくさんアップされています。
怪我をせず安全に筋トレを続けるには?
目次
正しいフォームってあるの?
スクワットやベンチプレス、ラットプルダウンに、サイドレイズ、などなど、様々なトレーニング種目において、たくさんのフォームが存在します。
それぞれの種目において、YouTube動画などを見ていただくと、「こうしたらいいよ」といったフォームが解説されていますが、果たして「正しいフォーム」というものは存在するのでしょうか。
例えばスクワットという種目について考えてみましょう。
人間がしゃがんで立とうとした場合、二通りの動き方に分かれます。
それは、股関節を先に曲げ、お尻を突き出すようにしてから動作を行うタイプと、ひざを前に突き出してからお尻を下ろしていくタイプ、の二つです。(実際に鏡を見ながらやってみてください)
これは、4スタンス理論のAタイプとBタイプで分かれている動作の違いです。(http://www.4stance.com/)
AタイプとBタイプにはそれぞれA1、A2そしてB1、B2があります。
ちなみに私はA2タイプなので、しゃがむときは股関節から曲げていき、立ち上がりの時にお尻を突き出すようにし、太ももの外側にややテンションがかかります。(^^)
もし、Bタイプの人が私と同じようにスクワットを行えば、力を発揮できないか、ひざや腰などを痛めてしまうでしょう。
これは、正しい動きとかについての話ではなく、人が何か自然に動作を行うならば、必ず四つのパターンに分かれてしまう、ということなのです。
ですから、ある人からすると、別の人のフォームはひざが前に出すぎていておかしい、と思うかもしれませんし、逆に別の人からすると、上体が倒れすぎていると思われてしまうかもしれません。
つまり、どの種目においても、絶対的に正しいフォームというものは存在しません。
あなたにとって適切なフォームとは、普段のトレーニングの中で、あなたが試行錯誤しながら探していくしかないのです。
パフォーマンスを高めるためのフォームとは
さて、ウエイトトレーニングに関わらず、スポーツの世界では何か新しい動作を覚える際には、少し無理があっても仕方ない、とする風習があるように思います。
例えば、野球のバッティングで新しいフォームを覚えたら、背中に疲労を感じるようになった、それはこれまでのフォームで背中を使えていなかったからで、これからはトレーニングで背中を強化しよう、と考えるケースがあるかもしれません。
また、筋トレをしていて指導されたフォームを実践したところ、手首に痛みを感じた、それは狙った筋肉を使えていないからで、そのフォームに慣れてくれば痛みを感じにくくなるから、しっかりそのフォームを練習しましょう、といった指導をしたり、といったケースです。
しかし、それらのケースはそもそも、その人が自然に行える動作でなかった、ということが考えられます。
どんなスポーツであっても、パフォーマンスを高めるためには、その人が自然に行える動作の延長上に適したフォームがあるべきと思います。
ウエイトトレーニングにおいても、無理して重たいものを持ち上げるのではなく、自然な動作の中で重りを持ち上げる練習をした方が強くなりますし、筋肉も発達するはずです。
優れたアスリートは自分の身体のことをよく知っていて、指導された内容を教科書通りに受け取るのではなく、自分の身体に当てはめてみて無理のない動きをすることに長けています。
ですから、長期的に高いパフォーマンスを発揮することができるのでしょう。
どうすれば適切なフォームが身につくのか
ウエイトトレーニングにおいての上達とは、挙上重量の向上です。
ですから、同じ種目において、数か月単位、数年単位で重量が伸びていないのであれば、あなたが正しいフォームで行えていない可能性があります。
では、どうすればあなたにとって適切なフォームが身につくのでしょうか。
あなたが自転車に初めて乗れた時のことを思い出してください。
子供ながらに、どのような姿勢でどのくらいペダルを踏みこめばバランスを崩さず前に進むのか試行錯誤したはずです。
もしくは、学生時代スポーツに励まれた方は、少しでもパフォーマンスを上げるためにチームメイトを観察したり、コーチに質問をしたかもしれません。
同じように、ウエイトトレーニングにおいても、あなた自身の動きを意識して行ったり、上手な人のフォームを観察することで、あなたのフォームを向上させることができます。
プロ野球選手のバッティングフォームが人によって千差万別であるように、ウエイトトレーニングにおいても絶対的に正しいフォームは存在しません。
ですから、様々な人のフォームを観察し、自分に合っていれば取り入れ、そうでなければ違うやり方を試す必要があります。
具体的にはアップセットで軽い重量を扱った時に、身体の状態、関節の動き、痛みはないかなどによって、その日のフォームを決めていきます。
なんとなくいつもこうしているから、このように教えられたから、ではなく、その日の自分の状態を観察し、なるべくその状態にあったフォームができるように試してみてください。
また、YouTubeなどで紹介されているフォームがあったとしたら、それをジムで試してみて、自分に合っているとしたら、さらに自分のやりやすいようにアレンジしてみたり、もし、合っていなければ別の人のやり方で試してみたりしてみてください。
色々なやり方を試してみたら、必ず自分が自然に動けるやり方が見つかるはずです。
スポーツに限らず、言語の習得、楽器の演奏、資格の取得など、何か新しいものを覚え、そして上達しようとしたら、時間がかかりますし、うまくいかないことにフラストレーションを覚えることもあるかもしれません。
しかし、注意深く自分を観察し、少しずつでもより良いやり方に変えていくなら、数か月後、数年後には大きな成果を得られることでしょう。
あなたがもし、ウエイトトレーニングにおいて成果を得られていないと感じているなら、一度あなたのやり方を疑って、少しずつでもあなたが自然に行える方法に変えていってはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、筋トレにおける正しいフォームについてお伝えさせていただきました。
もし、あなたがウエイトトレーニングやスポーツに励まれていて、関節の痛みに悩まされていたり、パフォーマンスが挙がらないと感じられているなら、指導されたフォームをあなたが自然に行えているかを見直してみてはいかがでしょうか?