筋肉をつけるための効率的な食事方は?

11月になり、朝晩は特に冷える日が増えてきました。

夏に向けてダイエットされていた方も、そろそろ減量に区切りをつけ、筋肉をつける増量期に入っているのではないでしょうか。

今回は、増量期において筋肉を効率的につけるための食事法についてご紹介したいと思います。

とは言っても、高タンパク、高炭水化物、などについては巷でよく言われていることなので、あえてここで触れる必要はないでしょう。

むしろ、たくさん食べることが難しかったり、体脂肪をなるべくつけずに筋肉を大きくしたい方に参考になれば幸いです。

タンパク質の量を増減してみよう

巷でよく言われている、筋肉をつけるために必要なタンパク質の量は体重の2倍グラムだったり、3倍だったり、あるようですが、実際、どのようにして自分に合ったタンパク質の量を見つけていけば良いのでしょうか。

タンパク質の量をどの程度にすればよいか迷っている方にアドバイスしたい方法は、たんぱく質の量を増減してみることです。

まずはざっくりとで良いので、この程度なら無理なく毎日食べられるタンパク質の量を設定します。

人によっては、体重の2倍かもしれませんし、あるいは、食材で、全卵3つと鶏肉500g、というように決めても良いと思います。

いずれにしても、この段階では無理なく毎日摂取できる量であることが重要なので、食べていて気分が悪くなってしまったり、おなかを下してしまうのであれば、その量は適切でないということになります。

しばらくはその量で様子を見て、もし身体の変化が見られないとか、量に慣れてきて、もう少し食べられそうであれば、増やしてみるのもアリでしょう。

その際も急激に増やすのではなく、少しずつ増やしていくことで、胃腸の負担を軽減できるはずです。

もし、疲労が抜けなかったり、胃腸に不調を感じたら、量を減らす必要があるかもしれません。

その場合、継続して量を減らすのであれば、増やす場合と同様に、少しずつ量を減らしてみて様子を見ましょう。

もし一時的に減らすのであれば、数日間はタンパク質の量を極端に減らしてみて、その期間炭水化物や脂質の量を調整し、空腹になりすぎないようにしてみてください。

ダイエットと同じで、増量期であっても、同じ食材を食べ続けていたら、嫌になってしまったり、身体が拒否反応を示すということはあり得ると思います。

そうなった場合でも、無理して決めたものだけを食べたからと言って、吸収がうまくいかなければ筋肉は大きくならないですし、そもそも嫌々食べたものが身になるとは思えません。

ですので、そのような時は、一日身体を休めて好きなものだけを食べるでも良いですし、数日間はタンパク質の量を減らして、うどんやそばなどの消化に良いものを中心に食べるなどしてみましょう。

胃腸の具合がよくなったら、また以前のタンパク質量に戻し、トレーニングもガンガン追い込んでいけば、継続して筋肥大させることが出来るはずです。

食材を変化させてみる

基本的に、タンパク質食材は脂質や炭水化物食材と比べ、カロリー比では割高になるものが多いです。

ですので、金銭的に余裕がある範囲でということになるのですが、タンパク質は様々な食材から摂取するのが効率的です。

健康面から考えても、アレルギー反応や添加物などに対する身体の反応は量に依存するので、少量では問題なくても、大量に継続して摂取することで、身体に不調をきたすということがあり得ます。

「健康でなくとも筋肉がつけばいいんだ!」という人であっても、身体が栄養素を吸収しやすい環境を作ってあげなければならないので、あまり同じものだけを採り続けるのはお勧めできません。

ただ、毎日違うメニューを考えるのはボディメイクをしている人にとって手間になってしまうことが多いので、中心となる食材を決めておいて、日によって変えてみるというのが良いかもしれません。

例えば、鶏肉を毎日食べる人であれば、日によって豚肉にしたり、魚にしたり、もしくは、朝は卵、昼は鶏肉、晩は魚というように変化をつけるのもアリだと思います。

ただ、個人的な意見になりますが、あまりプロテインパウダーにだけに頼ってしまうのもお勧めできません。

確かに、忙しい人や、食の細い人にとって、調理の必要がなく、吸収もしやすいプロテインパウダーは便利だと思います。

しかし、タンパク質の量を稼ぐためだけに、プロテインパウダーを大量に摂取したとしても、それが全て吸収されるとも限りませんし、そもそも設定している一日のタンパク質量が多すぎるということもあり得ます。

前述した内容と被るかとは思いますが、まずは固形物で無理なく毎日摂取できるタンパク質量を設定し、もし必要であれば、空腹時などにプロテインパウダーを採るようにしてみてはいかがでしょうか。

炭水化物を変えてみる

日本人であれば、日常的に白米を食べる人は多いと思います。

白米のメリットとは、なんといっても消化しやすく、吸収も早いというものではないでしょうか。

増量期も減量期も白米を食べるボディビルダーはたくさんいらっしゃるように思います。

ですが、もしあなたが肉や魚のみからタンパク質を摂取することが難しいようであれば、白米のみから炭水化物を摂取するのはあまり効率的ではないかもしれません。

そこでお勧めする食材は、麺類です。

うどんやそば、パスタなどは、一食で10g以上のタンパク質を摂取することも可能です。

仮に三食麺類にした場合、それだけで4,50gのタンパク質を摂取することが出来ます。

それを鳥の胸肉から採ろうと思ったら、200g以上食べないといけませんが、これは1食分の摂取量であり、消化にかかる負担を大きく軽減することが出来ると思います。

もちろん、麵類よりも白米の方が消化はしやすいので、肉類を多くしても白米にした方が負担が少ないのか、それは人によると思いますが、うまく組み合わせることで、効率的に炭水化物とタンパク質を摂取することができるはずです。

もし、肉類のみで十分なタンパク質を摂取することが難しいという方は、ぜひ炭水化物食材として麵類を摂ることを試してみてください。

 

まとめ

今回は、筋肉をつけるための効率的な食事法について紹介させていただきました。

参考になれば幸いです。

クリーンに筋トレを続けるためにやるべきこと

最近、筋トレ界隈でアナボリックステロイドの話題がかなりホットになってきています。

私自身、筋トレをしているものの端くれとして、どうしてこうまでもドーピングが筋トレ界隈で問題となってしまうのか考えてみました。

この記事を読んでいただければ、安易に薬物に手を染めないためにすべきこと、クリーンに筋トレを続けるためにやるべきことについての理解が深まるのではないかと思います。

ステロイドを使ってしまう理由

私は筋トレ効果を得るために薬物を使用したことはないため、想像でしかありませんが、アナボリックステロイドを利用してしまう理由はいくつか考えられます。

  1. ボディビルやフィジークのプロとして世界で戦いたいため
  2. デカい人が使っていると聞いたから
  3. ナチュラルで筋トレしていて限界を感じたから

以上の三つが主な原因ではないでしょうか。

ボディビルやフィジークのプロとして世界で戦いたいため

YoutubeなどのSNSが発達した現在、海外で活躍しているボディービルダーやフィジーカーの動画や画像を目にして、格好いいな、あんなふうになりたいな、と思う若い方は少なくないかもしれません。

そういったプロ選手を目指して筋トレを始め、頑張っているうちに、ネットの情報などからプロの選手と戦うためには薬物の使用が不可欠であると知るのでしょう。

そのような人は確固たる決意のもとに薬物を使用しているのでしょうから、おそらく周りが止めたところで聞く耳を持つとは思えません。

ただ、私の意見としては、ある程度アマチュアで結果を出してからでも遅くはないと思います。

そして、やるなら信頼のできるアドバイザーや医師に相談してやってもらいたいものです。

一番救いようがないのは、心や身体の健康を害してまで薬物を使用したものの、結局選手としても結果を出せず、できることと言えば地元のトレーニングジムでデカい顔ををするだけ、というものですから。

デカい人が使っていると聞いたから

現在は、ネット上で様々な情報が錯綜している時代ですから、あの人はステロイドを使っている、あの人は使っていない、といった手のネット記事は山ほど出てきます。

その中で、デカい人は使っていると信じ込み、自分もデカくなるには薬物を使わなくてはならないと思ったのかもしれません。

確かに薬物を使って身体を大きくした人は世の中にはたくさんいるかもしれませんが、使わずに筋肉を肥大させることに成功した人だってたくさんいます。

同じ情報を信じるなら、もっと幅広く視野を持ち、自分にとってメリットのある話に耳を傾けてみてはいかがでしょう。

はっきりいって、筋肥大目的のために、健康な身体に薬物を投与することは身体に大きな害を与えます。

もし憧れている人や、信用している人が仮に「アナボリックステロイドを服用しなくてはデカくなれないんだよ」とささやいたとしても、自分に害のあることをする前にもう一度、筋トレのこと、栄養のことについてしっかりと情報を得て、本当にそれだけが理想とする身体を得るための方法か考えるべきでしょう。

ナチュラルで筋トレしていて限界を感じたから

筋トレを始める理由は人それぞれだと思いますが、初めからアナボリックステロイドの服用を前提として始める人はほとんどいないと思います。

まずは自分なりに筋トレしてみて、少しずつ筋肉が発達していくことを感じられたものの、数年続けていると、自分の身体があまり変わっていないことを感じ、限界を感じた時、アナボリックステロイドを使えば、劇的に変化を得られるのではないかと考えてしまうのかもしれません。

何を隠そう、私も筋トレを始めたての頃はそう考えたことのある一人でした。

ジムに通い始めるまでの数年間は、自宅でダンベルなどを使用して筋トレを続けていたのですが、当然自宅でできることには限界があり、自分の身体が思うように変わっていかないことに歯がゆさを感じ、薬物を使用すればもっと変化が得られるのかな、と思ってしまったこともあります。

当然、使用するまでは至らなかったのですが、その後、ジムに通うようになり、自分の身体が変化していくことを実感し、パワーリフティングやボディビルなどの競技に参加するようになってから、本当にその頃に魔が差さなくて良かったと思います。

一度でも薬物を使用してしまったら、そのような競技に参加することは許されませんからね。

ですから、ナチュラルで筋トレをしていて限界を感じている人は、本当にそれがその人の限界なのか、もう一度よく考えてみる必要があるのではないでしょうか。

それについてもう少し、掘り下げてみたいと思います。

なぜデカくなれないんだ?

筋トレをする目的は人それぞれでしょうが、筋肥大を目的として筋トレをする場合、一番理解しておかなくてはならないのは、オーバーロードの原則に則って筋肉は発達するということです。

オーバーロードとは、筋肉が出せる力以上のストレスをウエイトトレーニングによって発達させたい筋肉に与える、というものです。

つまり、毎回のトレーニングでより強い刺激を筋肉に与えていこうとしなければ、筋肥大することはない、ということです。

巷では、スクワットが良いとか、肩ならサイドレイズが良いとか、もしくは筋肉に効かせる方法とか、何セットやるのが良いとか、何時間やるのが良いとか、様々な情報があふれていると思いますが、どんな方法をとったとしても、筋肉をオーバーロードできていなければ筋肥大はしないと言っても過言ではないと思います。

そのために、ボディビルなどのトップ選手は自分達なりの方法で筋肉を過酷に追い込んでいるわけです。

その人の種目やフォーム、セット数やトレーニングルーティーンを真似したとしても、現実問題としてトレーニングをする人の筋肉がオーバーロードできているかどうかが問題なわけで、その課題を差し置いて、筋肥大はあり得ません。

実際、1時間でオーバーロードできる人もいるでしょうし、じっくり2時間、3時間かけてする人もいるでしょう。そこは大きな問題ではなく、結果としてその人の筋肉が強い刺激を受け、次のトレーニングまでにしっかり回復し、今度はもっと強い刺激でも大丈夫だよ、という状態にならなくてはならないわけです。

それを毎回のトレーニングで週5,6日、そして毎週休まずやろうと思うと、ゾッとしますよね。(笑) 今日これだけしんどいのに、今度はどれだけ追い込まなくちゃならないんだ、と。

でもそれこそがナチュラルで筋肉を肥大させる唯一の方法であり、それ無くては憧れのデカい身体になることはできません。

ナチュラルで筋トレ効果を得るためには

それでは、どのようにすればアナボリックステロイドに頼らず筋トレ効果を得ることが出来るのでしょうか。

まず、一番大切なことは、継続することです。

オーバーロードの原則に従うためには、今できることよりも2か月後、3か月後により強い刺激に筋肉が耐えられるようにならなくてはならないわけですから、長期間続けることが前提となります。

とは言っても難しく考える必要はなく、スクワットやベンチプレスで60kgが10回挙げられる人であれば、数か月後に62.5kg、65kgで10回できるようになることを目指していけば良いわけです。

ですので、いきなりトップ選手の真似をするのはやめましょう。(笑)

かと言って、まったくトップ選手のトレーニングが参考にならないかと言えばそんなことはなく、フォームや効かせ方、トレーニングに臨む際の心の持ちようなんかはどんどん参考にすべきと思います。

ただ、いきなりトップ選手と同じようにやろうとすれば、身体がぶっ壊れるか、トレーニングが嫌になってしまうかもしれないということです。

彼らは長年の経験のもとに現在のトレーニング法を実践しているわけで、初めから同じようにやるのは無理というものです。

もし仮に一度だけ歯を食いしばって同じメニューをこなしたとしても、一回のトレーニングで身体が大きくなるわけではありません。

まずは、スクワットやベンチプレスなどの基本種目で少しずつ重量を伸ばしていき、フォームや筋肉の使い方などを研究し、目標を立てるのも良いと思います。

来年までに、ベンチプレス100kg挙げてやる!など、一つ一つ目標を達成しながら、楽しんで続けるのが良いのではないでしょうか。

ベンチプレスでそれなりに自分の納得する重量が挙げられるようになったら、そろそろダンベルを取り入れてみよう、とか、マシンでもっと大胸筋に効かせられる種目もやってみよう、とか少しずつボリュームを増やしていくのもアリだと思います。

よく、”Bodybuilding is not a sprint it’s a marathon.”(ボディビルは短距離走ではなく長距離走だ)と表現されることがありますが、今すぐ結果を出そうとするのではなく、1年後、5年後の自分を想像しながら身体を作っていくのがボディメイクの醍醐味なのではないでしょうか。

まとめ

今回は、クリーンに筋トレを続けるためにやるべきことについて紹介させていただきました。

参考になれば幸いです。

スクワットのしゃがみの位置を安定させるには?

スクワットをしていて、しゃがみの位置がなかなか安定しないという悩みを抱えている人は多くいらっしゃると思います。

この記事では、スクワットのしゃがみの位置を安定させる方法について説明させていただきます。

読んでいただければ、より精度の高いスクワットができるようになるはずです!

スクワットでしゃがむ位置は?

スクワットにおいて、しゃがむ位置は大きく分けて以下の4つになると思います。

  1. ハーフ
  2. パラレル
  3. パワーリフティング
  4. フルボトム

これらについて解説していきます。

ハーフスクワット

ハーフスクワットは、中腰になる位置まで腰を下ろすスクワットになります。

スティッキングポイントと言って、下までしゃがんで立ち上がる際に特につらい位置がありますが、その位置で切り返す形になります。

つまり、スティッキングポイント(つらい位置)を通過しない形のスクワットになるので、より高重量が扱うことができるでしょう。

パラレルスクワット

パラレルスクワットは、ひざの位置と大腿骨の付け根が平行になる位置までしゃがむスクワットになります。

ちょうど空気いすになるようなポジションまでしゃがんだら切り返します。

腰やひざに無理な負担なく行えるスクワットと言えるでしょう。

パワーリフティングスクワット

パワーリフティングスクワットは、大腿骨の付け根がひざの位置よりも下にくるまでしゃがむスクワットになります。

パワーリフティングの試合のルール上認められているスクワットです。

フルボトムスクワット

フルボトムスクワットはATGスクワットとも言い、お尻の位置を地面にできる限り近づくまでしゃがむスクワットです。

完全にしゃがみ込んでしまうので反動を使うことが難しく、腰に負担がかかりやすいスクワットと言えるでしょう。

どこまでしゃがめばいい?

基本的に、無理のない位置までしゃがむのが良いでしょう。

骨格や柔軟性によって、しゃがみやすい位置は異なってきます。

下までしゃがむのが難しい人もいると思います。

ですが、練習することで必ずスクワットは深くしゃがめるようになります。

ですので、下半身に効率的に刺激を与えたいのであれば、パラレル以下までしゃがむことをお勧めします。

しかし、腰に不安がある人はそれ以上にしゃがむ必要はないでしょう。

スクワットのしゃがみの位置を安定させるには?

それでは、本題に入っていきましょう。

どのしゃがみの位置を選択するにしても、全てのセットにおいて同じ位置でしゃがめるように練習しなくてはなりません。

なぜなら、そうすることでより精度の高いフォームを得られるようになるからです。

高重量になったり、疲れてきたりすることによって、しゃがみが浅くなってしまうことがあると思いますが、なるべくそういったことのないように練習しましょう。

ですから、大事なのは軽いからと言って深くしゃがみすぎないことと、重たいからと言って浅くなってしまわないことです。

スクワットのしゃがみの位置を安定させるために意識するポイントとしては、以下の2つがあります。

  1. 上体の傾き
  2. 思い切りの良さ

こちらについて解説していきます。

上体の傾き

上体(上半身)をどの程度傾けるかは、スクワットにおけるしゃがむをコントロールするのに重要になります。

例えば、軽くしゃがんだ状態から、かかとが浮かないように少しずつ身体を前に倒していってみてください。

おそらくお尻がどんどん上に持ち上がっていくのではないかと思います。

つまり単純に言ってしまうと、上体が前に傾いている状態ではしゃがみが浅くなり、起き上がっている状態ではしゃがみが深くなります。

では、深くしゃがむために状態はなるべく起こしておけばいいのかと言うとそうではなく、しゃがみたい位置に身体が下りてきた時に、反動を使って切り返すことができるように身体を折りたたんでいくという感覚です。

例えば、上体がまっすぐ起き上がったまましゃがんでいったとしましょう。

その状態だと、お尻が地面につくくらいまでしゃがむことが可能です。

ですが下までしゃがまず、パラレルの位置で切り返したとしたらどうでしょう?

骨格上、下までしゃがむことができるのに、筋力で無理やり切り返しているのでかなり無理が生じます。

当然、腰に負担がかかるだけでなく、力強く立ち上がることも難しいでしょう。

ですから、しゃがみたい位置で切り返すことができるような角度に、上体を傾けておく必要があります。

倒しすぎたら深くしゃがめないですが、起こしすぎても切り返しにくくなってしまうので注意が必要です。

思い切りの良さ

思い切りの良さと言うと、結局は気合か、などと思われてしまうかもしれませんが、やはり気持ちの部分も重要です。

ある程度勢いをつけてしゃがまないと力強く立ち上がることは難しいですし、スピードは必要ないかもしれませんが、目的の位置までまっすぐ到達するイメージで身体を下ろしていくとスムーズにしゃがむことができるでしょう。

筋肉はネガティブ動作において強い力を発揮することができます。

ネガティブ動作とは、重りが下に落ちてしまわないよう、重力に逆らって耐える動きです。

例えば、ベンチプレスであれば下から押し上げるのが難しい重量であっても、ゆっくり胸まで下ろすことはできると思います。

同様にスクワットにおいても、下から切り返すことが難しい重量でも、担いでしゃがむことはできるはずです。

重たくなるとしゃがめないのは、やはり立ち上がることを考えてしまっているため不安になるからでしょう。

ですから、立ち上がりが不安なのであれば、セーフティーバーを適切な位置にセットし、無心になり、つぶれても仕方ないくらいの気持ちで思い切ってしゃがんでみてください。

その動きに慣れていけば、必ず毎回同じ位置でしゃがむことができるようになるはずです。

まとめ

今回は、スクワットのしゃがみの位置を安定させる方法について説明させていただきますた。

ぜひ、参考にしてみてくださいね!

筋トレで重量を伸ばすためには?

筋トレを継続するうえで、重量を伸ばしていくことは大きなモチベーションとなります。

ですが、なかなか重量が伸びていかず悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、筋トレで重量を伸ばすための方法についてご紹介させていただきます。

読んでいただければ、高重量を扱うことでより効率的に身体を変えられるようになるはずです!

高重量トレーニングのコツって?

筋トレで重量を伸ばすためには?

筋トレを継続していく上でベンチプレスやスクワットなどで扱える重量が伸びていくことは、大きなモチベーションになります。

一回ギリギリ挙げられる重量を伸ばすことはもちろんですが、毎回のトレーニングで扱う重量が伸びていくことで、より強い刺激を筋肉に与えることができ、効率的に身体を変えることが可能になります。

では、どのように重量を伸ばしていけば良いのでしょうか。

ポイントは以下の三つです。

  1. フォーム
  2. トレーニングサイクル
  3. トレーニングボリューム

こちらについて解説していきます。

重量を伸ばすためのフォーム

筋トレにおけるフォームは目的によって様々ですが、重量を伸ばすためにはあなたが一番効率的に身体を使えるフォームを選択しなければなりません。

特にスクワットやベンチプレスなどのフリーウエイトにおいて高重量を扱う際、特定の部位を意識したり、無理な身体の使い方をしてしまってはケガをする可能性があります。

では、どのようにして効率的な身体の使い方を身に付ければよいのでしょうか。

重要なのは、セッティングに時間をかけることです。

セッティングとは、セットに入る前に行う動作のことです。

例えば、ベンチプレスであれば、シャフトを握り、ブリッジを組んで、足を踏ん張りシャフトをラックから外す、こういった一連の動作のことをセッティングと言います。

ウエイトトレーニング以外でも、例えば野球のバッターであればバッターボックスに入り、足の位置を決め、バットを構え、身体を前後に揺らすなどのルーティンがあると思います。

こういった動作は、ベストなパフォーマンスを発揮するために必要なことです。

そして、このセッティングを軽い重量でアップセットを行う時から同じようにできるように練習します。

あなたにとって、適切な身体の位置、握り方、姿勢、力の方向、などをセッティングの中で確認することでセットに入った時にベストなパフォーマンスを発揮することができます。

セッティングに時間をかけることで、毎回同じフォームで動作を行うことができるようになります。

同じフォームで動作を行うことで、よりその種目が上達しやすくなります。

例えば、自動車の教習所で、毎回乗る車が違ったら、なかなか運転が上達しないのではないでしょうか。

毎回同じ車で練習することで、よりスムーズに車の運転に慣れることができると思います。

ウエイトトレーニングでも、フォームが毎回違うとなかなか上達しません。

上達しなければ、重量を伸ばすことはできません。

力がつけば重量が伸びると考えている人もいるとは思いますが、単純な筋力だけでは限界があると思います。

むしろ、より効率的に高重量を扱うことができることによって、筋力は後からついてくるのではないでしょうか。

より精度の高いフォームを毎回同じように行うために、セッティングにしっかり時間をかけるようにしてみてくださいね。

トレーニングサイクル

毎回同じことだけをしていてもなかなか筋肉は発達しませんし、重量を伸ばすこともできません。

トレーニングには変化をつける必要があります。

変化をつける方法として、トレーニングサイクルがあります。

トレーニングサイクルとは、数週間から数か月の期間の中で使用する重量を変化させていくやり方になります。

確実に扱える重量から徐々に重さを上げていくことによって、身体が慣れていき、以前扱えていなかった重量が扱えるようになる、というものです。

例えば、ベンチプレスで80kgが10回挙がられる人がいるとしましょう。

この人が、70kg10回からトレーニングサイクルを開始し、72.5kg、75kgと一週間に2.5kgずつ重量を上げていったとします。

一週目 70kg   10回

二週目 72.5kg 10回

三週目 75kg   10回

四週目 77.5kg 10回

五週目 80kg   10回

六週目 82.5kg 10回

一週目、二週目は楽に行えるはずです。

後半になればなるほどキツくなってきますが、身体が少しずつ重さに慣れていくため、六週目には、80kg10回から82.5kg10回に記録を更新させることができます。

もし仮に、毎回のトレーニングで80kg10回を行っていたとすると、どのタイミングで82.5kg10回に挑戦すればいいか判断が難しいと思います。

ですが、段階的に重さを上げていくことによって、うまくいけば82.5kgが以前の80kgよりも楽に10回挙げられるようになると思います。

しかし、そのまま続けていても80kgが90kg、100kgになるわけではないので、またサイクル一週目に戻して軽い重量から始めていくという形になります。

トレーニングボリューム

ウエイトトレーニングは筋肉に刺激を与えることによって筋肉を発達させることを目的としていますが、どの程度の刺激を与えるかが問題となります。

例えば、1回か2回しか挙げられない重りを持つことも無駄ではありませんが、それだけでは刺激としては足りないということになります。

また、20回30回挙げられる重りだけでトレーニングをしていても、筋肉に対する刺激の強さがやはり足りないということになります。

仮に10回挙げられる重りでトレーニングするとしても、10回を2セット行うのか、10回を5セット行うのがで、やはり扱う重量は異なるでしょう。

ですので、あなたにとって一番適切なトレーニングボリュームを見極めることが大切になります。

重要なのはレップ数とセット数です。

私は基本的に、ビッグスリーに関しては5repsを1セットと、少し重さを上げての3repsを1セットの2セットを毎回のトレーニングで行っています。

それだけで私にとって十分な刺激が与えられますし、それ以上行うと回復が追い付かず、身体の痛みが取れないなどの問題があるからです。

重量を伸ばしていきたいのであれば、セット数は2~3、レップ数は5~8をお勧めします。

高重量トレーニングでは、瞬発的な力を養うことが必要ですし、トレーニングボリュームを多くしてしまうと、集中力を維持することも難しくなるからです。

その代わり、しっかり少ないトレーニングボリュームの中で力を出し切れる重量に設定しなくてはなりません。

重量を伸ばすのであれば、追い込む必要はないので、少ないボリュームの中で全力を出せる重量を扱うようにしてみてくださいね。

まとめ

今回は、筋トレで重量を伸ばすための方法について説明させていただきました。

ぜひ、参考にしてみてくださいね!

デッドリフトの伸び悩みを解消するには

デッドリフトは男性、女性共に人気の種目ですが、重量が伸びていかないことに悩まれる人は多いと思います。

この記事では、デッドリフトの重量の伸び悩みを解消するための方法をご紹介したいと思います。

読んでいただければ、必ずデッドリフトが強くなるはずです!

デッドリフトが伸び悩む原因は?

デッドリフトとは、ハムストリングス、臀部、そして補助的に広背筋、脊柱起立筋などを使用する種目となります。

高重量を扱うことができる反面、腰などを痛めやすいとも言われていますが、デッドリフトが伸び悩む原因はどういったものがあるでしょう?

私は、デッドリフトが伸びない原因としては以下の二つを考えています。

  1. やりすぎ
  2. フォーム

こちらについて解説していきます。

やりすぎ

まず、デッドリフトの頻度としては週に一度以上やる必要はないと思います。

ナロー、ワイド、トップサイド、などバリエーションを変えて週に二回、三回とされる人もいらっしゃるかもしれませんが、重量を伸ばしていきたいのであれば、週に一度にして、しっかり次回までに体を回復させることをお勧めします。

他の種目もあるでしょうしね。

また、セット数についても多くて3セット、少なければ、2セットでも十分伸ばしていくことができます。

もしあなたが一週間でデッドリフトを5セット以上行っているとしたら、やりすぎと言えるでしょう。

フォーム

デッドリフトは背中の種目として認識されることが多いと思いますが、下半身の力なくしては高重量を引くことはできません。

特に床引きであれば、シャフトを握った段階で、腰が曲がりすぎている、背中が曲がってしまっているのであれば、フォームを見直す必要があります。

デッドリフトのフォームを確認するうえで、私が重要と考えているのはお尻の位置です。

スクワットのしゃがみにも言えることなのですが、お尻が適度に伸びている状態にあることで下半身は力を発揮することができます。

立った状態から少しずつ腰を下ろしていくと、お尻の筋肉が徐々に伸びていくのを感じることができると思います。

完全に腰を下ろしてしまうと、そこから立ち上がるのはしんどくなると思いますので、ちょうどいい位置で切り返してみてください。

楽に切り返せる位置が、デッドリフトのスタートポジションになります。

フォームに悩んでいる方は、下半身の力をしっかり使えるお尻の位置を探してみてください。

デッドリフトの伸び悩みを解消するには

私が考える、デッドリフトの伸び悩みを解消する方法としては、以下の三つがあります。

  1. セット数を見直す
  2. ウエイトのコントロール
  3. フォームを見直す

こちらについて解説していきます。

セット数を見なおす

前述しましたが、重量を伸ばしていくには少ないセット数で行うことが効率的です。

例えば、100kgが一回ギリギリ挙げられる人がいたとしましょう。

その人が、もし仮に10回を2セット行うとしたら、80~85kgくらいで設定すると思います。

ですが、10回を5セットしなければいけないとすると、おそらく同じ重量ではできないのではないでしょうか。

もし仮に同じ重量で行ったとすると、後半に疲れてしまって、どんどんフォームが崩れていくと思います。

重量を伸ばしていくには、フォームが崩れない範囲内でより高重量に慣れていくことが必要です。

セット数をたくさんやるために、高重量を扱えないとしたら本末転倒です。

これから重量を伸ばしていきたいのであれば、少ないセット数でしっかり出し切れる重量に設定してみてください。

ウエイトのコントロール

ウエイトのコントロールは全ての種目において重要ですが、デッドリフトにおいて大切なのは、ウエイトを下におろす際のコントロールです。

デッドリフトではどうしても引くことに意識が集中してしまい、おろす時は力を抜いてしまいがちです。

どのくらいの重さを持てるか挑戦するのであれば、おろす時に力を抜いてもいいのですが、普段の練習ではしっかりコントロールしておろすべきです。

そもそも筋肉は、ネガティブ動作(筋肉が伸びてしまわないように耐える動き)をすることによって効率的に発達させることができます。

デッドリフトにおけるネガティブ動作とは、ウエイトが下に落ちてしまわないようにコントロールして下ろす動きになります。

これをすることによって、デッドリフトに必要な筋肉をより効率的に発達させることができます。

また、ウエイトをコントロールさせるためには腹圧が高い状態を維持し、身体の軸をブレないようにキープしなければいけません。

そのためには、1レップごとにしっかりボトムで呼吸をする必要があります。

そして、身体の軸が安定することによって、より強い力で引くことができるようになります。

なにより、なるべく静かにウエイトを置くことによって、周りに迷惑をかけません。

ウエイトをコントロールする練習をするためには、重量は下げなければいけないでしょう。

同じ重量で無理にゆっくりおろそうとすると、腰を痛める可能性があります。

ですが、ウエイトを上げる時も、おろす時も、コントロールできるように練習することによって、必ず将来的に重量は伸びていくはずです。

これまでのやり方で半年後も同じ重さでデッドリフトをするか、一度重量を下げて、3か月後、半年後に今の重量を上回っているか、どちらの方が努力が報われるか考えてみてください。

私はこの方法にしてから3か月で15kg伸ばすことができたので、本当におススメです!!

フォームを見直す

デッドリフトのフォームに関しても様々なことが言われています。

お尻の位置、グリップ、ワイド、ナロー、条件が違えば適切なフォームも変わってくるでしょう。

私がデッドリフトのフォームで最低限意識していただきたいのは、足の位置とお尻の位置です。

足の位置

まず、足の位置に関しては、なるべくシャフトに近くなるようにセットします。

これは単純に、身体に近い方がより重たいものを持つことができるからです。

ただ、近すぎるとシャフトがひざにぶつかったりするので、土踏まずがちょうどシャフトの下にくるようにします。

そうすることで下半身の力がしっかり使えるはずです。

ちなみに私はワイドデッドリフトなのですが、シャフトをおろす時によく内ももを親指でひっかいてしまいます。(^^;

ですが、身体に沿うように引くことによって、より高重量を引くことができると思います。

お尻の位置

お尻の位置に関しては前述しましたが、お尻の筋肉が適度に伸びている状態で身体の軸を作ります。

ここで気を付けていただきたいのは、シャフトの遊びです。

床引きで行っている方はわかると思うのですが、シャフトとプレートの穴の間に数ミリの隙間があります。

ですから、床においてある状態で身体の軸を作ってしまうと、数ミリですが軸がぶれてしまいます。

この数ミリが本当に命取りで、下から思いっきり引っ張ってしまうと、一瞬ブレーキがかかる形となり、私はそれでよく首がむち打ちのような状態になりました。

ですので、お尻の位置に関しては、シャフトを軽く引いて、シャフトとプレートの穴の間に隙間がない状態を作ってから軸を作ります。

その時にお尻が適切な位置にあることによって、爆発的な力で引き上げることができるでしょう。

まとめ

今回は、デッドリフトの伸び悩みを解消する方法についてご紹介させていただきました。

参考になれば幸いです!

シャフトを胸につけてベンチプレスをするには

ベンチプレス初心者で、シャフトを下ろしたときに胸につけることができないという悩みを抱えられる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、シャフトを胸につけてベンチプレスをするコツをお伝えします。

読んでいただければ、フルレンジでベンチプレスができるようになるはずです!

シャフトを胸につける理由

ベンチプレスをする際に、シャフトを胸につけてから上げる、というように指導されるトレーナーの方は多いと思いますが、なぜ、シャフトを胸につける必要があるのでしょうか。

それは、以下の三つの理由によるものです。

  1. ちゃんとやっている感じがする
  2. 可動域を確保するため
  3. パワーリフティングのルールだから

こちらについて解説していきます。

ちゃんとやっている感じがするから

ベンチプレス以外の種目にも言えることですが、正しいフォームで行っているほうが見た目がカッコいい、と思われる方はいらっしゃるでしょう。

スクワットも深くしゃがめた方がカッコいいし、ベンチプレスも胸につけてから上げる方がちゃんとやっている感じがするかもしれません。

トレーニングは人に見せるためにやっているわけではないので、見た目はどうでもいいかもしれませんが、初心者のうちは正しいかどうかわからずやるよりも、見た目から入ってしまうのもありかもしれませんよね。

やたら重たい重量に設定して、ほとんどシャフトが動いていないようなベンチプレスをする人もいますが、それよりはよっぽどちゃんとやっている感じがすると思います。(笑)

可動域を確保するため

ベンチプレスにおいて、シャフトを胸につける理由の一番重要なのは、可動域を毎回のトレーニングで同じにする、というものでしょう。

もし、シャフトを胸につけないベンチプレスをしていたとすると、軽い重量の時は、20cmくらい下ろしていたのに、重たくなってくると10cmしか下ろしていない、ということがあるかもしれません。

動画でも撮って後で確認しない限り、どのくらいの可動域で行っているかわからないものです。

当然、シャフトを胸につけていたとしても、ブリッジの高さによって可動域は変化しますが、フォームが安定しているなら一定の可動域を確保することができます。

可動域を毎回のトレーニングで同じにすることによって、トレーニング効果を高めるだけでなく、重量の変化に応じて、自分がどれだけ強くなったか把握することができます。

ベンチプレスにおける可動域を狭くするには

パワーリフティングのルールだから

一般的にベンチプレスをする際、お尻を台につけて、シャフトを胸まで下ろして、などと指導される理由の一つとして、パワーリフティングのルールに則ったものであるから、ということがあります。

当然、そうすることによってトレーニング効果を高めることができるのですが、パワーリフティングの試合に出ることを考えているのでなければ、それほど厳密に守るべきルールではないでしょう。

シャフトを胸まで下ろすには

それでは、シャフトを胸まで下ろす方法を、ケース別に説明していきたいと思います。

シャフトを胸につけることができない理由として、以下の三つが考えられます。

  1. 高重量になると下ろすことができない
  2. シャフトの下ろす位置が適切でない
  3. グリップ(シャフトを握る位置)が狭い

それぞれのケースについて解説していきます。

高重量になると下ろすことができない

このケースは、軽い重量であれば胸につけることができるのだけど、重たくなってくると胸につけることが難しくなってしまう、というものです。

そもそも重たすぎるというのであれば、設定重量が適切ではない、ということになりますが、それほど重たくないはずなのに、なぜか胸まで降りてこないということもあると思います。

そういった場合は、ウエイトをコントロールする練習をする必要があると思います。

普段の練習で、勢い良くシャフトを下ろして胸でバウンドさせるようなフォームをしていませんか?

降ろす位置が毎回変わってしまったりしていませんか?

1セットで8回行うとしたら、なるべく8回同じ動きでできるように練習する必要があります。

また、回数を稼ぐために勢いをつけて上げ下げするのではなく、一回ずつ丁寧にコントロールして行ってみてください。

扱う重量は下がってしまうかもしれませんが、そういった練習を続けていけば、将来的に必ず重量が伸びていくはずです!

シャフトの下ろす位置が適切でない

人によっては軽い重量であっても、胸につけることが難しいというケースもあると思います。

そういった方は、シャフトの下ろす位置が適切ではない可能性が考えられます。

肩関節の柔軟性などにより、フルレンジで行うのが難しいということもなくはないかもしれませんが、シャフトを胸につけるだけであれば、それほど高い柔軟性は要求されないと思います。

ありがちな間違いとして、シャフトを下ろす位置が高すぎるというものがあります。

一般的にベンチプレスをする際、シャフトは乳首のあたりにおろすことが多いですが、人によっては首の位置におろしてしまっていることがあります。

シャフトを下ろす位置が高すぎると、肩にストレッチがかかってしまい、胸まで下ろすのが難しくなります。

また、ひじが開きすぎてしまっているフォームでも、肩にストレッチがかかるので注意しましょう。

シャフトを下ろす位置の判断としては、次のように行うことができます。

まず、立った状態で、自然に前ならえをした時に、肩が上がりすぎない位置にシャフトを受けます。

次に、そのままひじを引いて行って、背中が苦しくない位置が、あなたがシャフトを下ろす位置になります。

人によるとは思いますが、乳首よりやや下側になるのではないでしょうか。

実際のベンチプレスでもなるべくそのあたりにおろすことができるように、練習してみてくださいね。

グリップが狭い

ベンチプレスにおけるグリップも、可動域と大きく関連があります。

広くすればいいというわけではありませんが、狭すぎると可動域が広くなりますし、シャフトを胸まで下ろすものも難しくなるでしょう。

単純に、肩幅よりも狭く握ってしまっては手が胸についてしまうので、シャフトを胸まで下ろすことはできません。

そこまで狭くなかったとしても、手幅が狭くなるほど、よりひじを引かなくてはならなくなり、肩や背中の柔軟性があまりない人は、よりつらくなると思います。

ですので、シャフトがなかなか胸につかないという方は、一度グリップ幅を見直してみてはいかがでしょう。

まとめ

今回は、ベンチプレスにおいてシャフトを胸まで下ろす方法についてご紹介させていただきました。

今後もどんどんベンチプレスを強くなりたい人は、ぜひ試してみてくださいね!

ベンチプレスにおける可動域を狭くするには

ベンチプレスは可動域を狭くすることで、より高重量を挙げられるようになります。

ですが、なかなか身体がうまく使えず可動域を狭くできない、という悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。

この記事では、ベンチプレスの可動域を狭くする方法をお伝えします。

読んでいただければ、より狭い可動域で高重量を挙げられるようになるはずです!

ベンチプレスにおける可動域って?

ベンチプレスにおける可動域とは、シャフトをラックから外してから、胸につけるまでの移動距離になります。

ベンチプレスの可動域は、腕の長さ、ブリッジの高さ、柔軟性、身体の厚みなどによって変化します。

可動域が狭くなれば移動距離が短くなるので、単純に運動量が少なくなり、より高重量を上げることができます。

ただ、あくまでシャフトを胸につけてから上げるフルレンジで行っていることが前提となります。

ですから、胸につけることが難しいという方は、まずシャフトをしっかり胸まで下ろす練習をしてみてくださいね。

シャフトを胸につけてベンチプレスをするには

可動域を狭くする方法

可動域を狭くするには、腕を短くするわけにはいきませんので、胸の位置を高くする必要があります。

胸の位置を高くするには、高いブリッジが作れなくてはいけません。

ブリッジを高くする方法は以下の四つです。

  1. お尻を浮かせてしまう
  2. 柔軟性を高める
  3. 身体の連動性を高める
  4. 太る

こちらについて解説していきます。

お尻を浮かせてしまう

高いブリッジを作るには、お尻を浮かせてしまうのが一番手っ取り早い方法になります。

いずれパワーリフティングの試合に出ることを考えているのであればあまりお勧めはしませんが、ベンチプレスを始めて最初のうちは、あまり気にせず重量を伸ばしていった方がやる気にもつながると思います。

シャフトをラックから受けた時に、思いっきり足を踏ん張り、胸をできるだけ高くせり上げ、シャフトを胸まで下ろしたら、全身の爆発力で押し上げます。

この方法で、週に1、2回ベンチプレスを練習していけば最初はどんどん重量が伸びていくはずです。

まずは、重量に慣れていって、ある程度の重さが持てるようになったら、より精度の高いフォームに変えていくようにしてはいかがでしょう。

ケツ上げベンチプレスの注意点とは?

柔軟性を高める

ベンチプレスにおけるアーチは、股関節から肩甲骨の上部にかけて作られるので、背中や股関節の柔軟性は高いブリッジを維持するために必要不可欠です。

ベンチプレスに必要な柔軟性を高めるためには、ストレッチポールを使ったストレッチをお勧めします。

股関節の柔軟性を高めるストレッチは、ポールを股の下に置いて、内ももを押し付けるように動かしていきます。

また、背中の柔軟性を高めるストレッチは、背中の下にポールを横向きに置いて、肩がつくかつかないかくらいの位置で、身体を前後に転がします。

このストレッチは、身体の連動性を高めることにもつながりますので非常におススメです。

それ以外にも、トレーニングの前後などには静的ストレッチで各関節を伸ばし、より柔らかく身体が使えるようにしていきましょう。

身体の連動性を高める

ベンチプレスにおけるブリッジは、脚で押し上げた力を肩甲骨の上部で受け止めることによって完成します。

柔らかい紙の両端を押すことによってアーチが作れるように、脚だけ踏ん張ってもブリッジを組むことはできません。

ですから、上半身と下半身が連動することによって高いアーチを作ることができるのです。

身体の連動性を高めるには、脚で踏ん張った力が肩にしっかり流れているかを確認しなくてはなりません。

例えば、ベンチ台に横になった時に、脚を踏ん張ることによって身体がシャフト側に押し出すことができると思います。

この時に、肩が滑っていかないようにシャフトとベンチ台の間に挟み込むイメージで肩をベンチ台に押し付けます。

そうすることで、安定したブリッジを維持することができるはずです。

太る

体重を増やし、身体を分厚くすることで、単純にベンチ台に横になった時の胸の位置が高くなり、可動域が狭くなります。

また、ウエイトトレーニングをすることによって筋量も増えますし、あまり体重を増やしたくない方は難しいですが、自然と可動域は狭くなると思います。

一度増量し、筋量も身体の厚みも増やすことで高重量に慣れ、ある程度重量が伸びたらまた絞る、ということを繰り返すことで、必要以上に体脂肪を増やさず、重量を伸ばしていくことができるかもしれません。

まとめ

今回は、ベンチプレスにおける可動域を狭くする方法についてご紹介させていただきました。

強くなるための方法は人によってそれぞれですが、色々試してみて、自分に合ったベストな方法を見つけていってくださいね!

ベンチプレスをする際の足の位置とは?

ベンチプレスにおいて、高重量を上げるためには脚の力を使うことが不可欠です。

ですが、なかなかしっくりくる脚の位置がわからず悩んでしまう方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、ベンチプレスをする際の足の位置についてご説明いたします。

読んでいただければ、あなたのベンチプレスにおいてしっくりくる脚の位置が見つかるはずです!

ベンチプレスにおける適切な脚の位置

ベンチプレスにおける適切な脚の位置とは、しっかり両足で踏ん張りがきく一番いい位置になります。

その人の脚の長さ、股関節の柔軟性、脚力、その他要因によってその位置は変化するでしょう。

ですが、脚の位置を探す時の要素としては以下の4つが考えられます。

  1. 脚を頭側に引く
  2. 脚を頭から遠くにする
  3. 脚を開く
  4. 脚を閉じる

ですから、脚の位置を考える時に考慮すべきは、脚は頭から近くするか、遠くするか、それと、脚を開くか、閉じるかということになります。

こちらについて解説していきます。

脚は頭から近くするか、遠くするか

まずは、脚を頭側に引くか、それとも頭から遠くするか、について考えていきたいと思います。

これに関しては、あなたの柔軟性、そしてどのようなフォームで行うのが一番力が出るか、が関わってきます。

ですので、あなたの今の身体の状態を知ったうえで判断してみてください。

脚を頭側に引く場合

脚を頭側に引くフォームをするためには、やはり股関節の柔軟性が必要不可欠になります。

試しに、いすに座った状態で、脚を後ろに引いてみてください。

脚の長さにもよりますが、大体かかとがお尻の下にくるあたりで止まるのではないでしょうか。

その位置から、頑張ってさらに後ろに持っていこうとすると、股がどんどん開いていくと思います。

この状態が、ベンチプレスで脚を頭側に引いたフォームに近いものになります。

ですから、ある程度股関節の柔軟性あり、股がスムーズに開く方でないと、窮屈になってしまい、力を発揮することができないでしょう。

では、柔軟性がある人は、いくらでも足を引いたらいいかというと、そうではありません。

足裏の位置が、ひざの位置よりも極端に頭側にあるようなフォームも力を発揮しにくいと考えています。

試しに、いすに座った状態で、脚を限界まで後ろに引いてみてください。

その状態から、脚を踏ん張って立とうとしてみてても、なかなか立つことができないのではないでしょうか?

確かに、脚を頭側に引いたフォームだと、高いアーチを作れるように思われますが、両足で踏ん張りがきかないようでは本末転倒です。

ですので、あくまで自然に脚が踏ん張れる位置まで引くようにしてくださいね。

脚を頭から遠くにする場合

脚を頭から遠くにするフォームであれば、それほど高い柔軟性は要求されませんので、初心者でもできると思います。

また、頭側に引く場合よりもお尻が浮いてしまうリスクも低いので、重量級のパワーリフターの方の中にはこのフォームをされる方もいらっしゃる印象を受けます。

ただ、注意点としてはあまりに足が遠すぎるとブリッジを維持することができません。

ですので、股関節から肩甲骨の上部にかけてアーチをしっかり組めていることが条件になります。

脚を投げ出す場合のフォームの組み方としては、まずベンチ台に横になり、楽な脚の位置を探します。

そこから、レッグエクステンションをやる際のようなイメージでひざを伸ばしながら、お尻を頭部に向けて押し出していき、アーチを組みます。

そうすれば、脚を頭から遠くしたとしてもブリッジを維持することができるのではないでしょうか。

脚を開くか閉じるか

脚を開くか閉じるかに関しては、どのような形で脚の力を伝えるのが自然か、によって決まってきます。

試しに、いすに座った状態で、なるべく上体を前後に揺らすことなく立ったり座ったりしてみてください。

人によって、少し足が開き気味の方がスムーズに立てるかもしれませんし、足が閉じているほうが立ちやすい方もいるかもしれません。

同様に、ベンチプレスにおいても人によって脚の力を自然に伝えらえれる位置は変わってきます。

色々と試したうえで、脚の位置を決めていってくださいね。

脚を開く場合

脚を開くフォームは、女性など柔軟性の高い選手がする印象を受けます。

単純に、ベンチに寝た状態で股を開くだけでも股関節が柔軟でなければできませんし、そこから力を発揮できなければいけないからです。

また、脚を開いた状態から中心に力を集めるわけですから、内転筋の力も要求されるでしょう。

ただ、あまり脚を開きすぎてもやはりブリッジを維持することが難しくなると考えられるので、注意が必要です。

脚を閉じる場合

脚を閉じるフォームは、脚を頭側に引く方がする印象です。

頭側に引いた足をさらに寄せることによって大腿部にストレッチをかけて、より高いブリッジを維持する目的があると考えられます。

ですが、いすに座った状態で、両足のかかとをつけてしまったら立ち上がれないのと同様に、あまり脚を寄せすぎると力を発揮できないでしょう。

脚を閉じる場合であっても、無理のない位置を探す必要があります。

まとめ

今回は、ベンチプレスをする際の足の位置について解説させていただきました。

やはり、いい位置を見つけるためには色々と試して、練習を重ねる必要があります。

何度も練習して、一番いい位置を見つけてくださいね!

ケツ上げベンチプレスを卒業するには?

ケツ上げベンチプレスを卒業するには?

ベンチプレスをしていて、お尻が浮いてしまう、という悩みを抱えている方は多くいらっしゃると思います。

トレーニングとしてやる分には問題ないのですが、いずれはお尻をつけてできるようになりたいところです。

この記事では、ケツ上げベンチプレスを卒業するための方法をお伝えします。

読んでいただければ、今後、お尻をつけてベンチプレスをできるようになっていただけるはずです!

ケツ上げベンチプレスの注意点とは?

お尻が浮いてしまう理由

ベンチプレスとはベンチ台に横になってシャフトを押し上げる種目です。

当然、上半身の力を使ってシャフトを押し上げるのですが、その際に脚の力を使うことでより高重量を上げることができます。

そして、脚で踏ん張った時にお尻が浮いてしまうことがあります。

これは、お尻がベンチ台に着いていると下半身の力がお尻で止まってしまうためです。

つまり、脚を踏ん張ったことにより生まれた力が上半身まで流れていかないのです。

また、お尻を浮かすことによって、胸部が上にせりあがります。

ですから、より高いアーチを組むことが可能となり、狭い可動域でベンチプレスを行うことができます。

これも、より高重量を上げることができる理由の一つです。

ですから、基本的にはこの二つの原因を解消することによってケツ上げベンチプレスを卒業することができます。

ケツ上げベンチプレスを卒業するためにやるべきことは、以下の二つです。

  1. レッグドライブの強化
  2. 可動域を狭くする

この二つについて解説していきます。

レッグドライブの強化

レッグドライブとは、ベンチプレスにおいてシャフトを胸につけてから切り返す際に、脚の力を使って押し上げるテクニックになります。

レッグドライブを強化するために、やるべきことは二つあります。

  1. 適切な脚の位置を探す
  2. ボトムの強化

適切な脚の位置とは

ベンチプレスにおける適切な脚の位置とは、しっかり両足で踏ん張りがきく一番いい位置になります。

パワーリフターのベンチプレスを見ていただくと、ブリッジを高くするために思いっきり頭の位置に足を引いている人がいると思います。

ですが、私の感覚では脚の位置は直接的にブリッジの高さと関係がないと考えています。

確かに、脚を頭側に引くことによって、身体を大きくそらせることができ、ブリッジを高くすることができるような気もします。

ですが、ブリッジにおけるアーチは股関節から肩甲骨の上部あたりによって作られるので、脚の位置がどうであれ、高いブリッジを維持することは可能です。

ですから、適切な脚の位置はシャフトを握った時に、自然に両足をしっかり踏ん張れる場所を探してください。

脚の長さ、股関節の柔軟性、脚力、その他要因によってその位置は変化するでしょう。

ですから、これは何度もやりこんで適切な位置を探すしかありません。

ベンチプレスをする際の足の位置とは?

ボトムの強化

ボトムとは、シャフトを胸につけた状態のことを言います。

ですから、ボトムの強化とは、シャフトを胸につけた状態からの切り返しをより力強く行うために行います。

ボトムを強化するために、私がお勧めするベンチプレスのバリエーションは次の二つです。

  1. 足上げベンチプレス
  2. ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)

この二つについて解説します。

足上げベンチプレス

足上げベンチプレスとは、脚をベンチ台の上に上げた状態にして行うベンチプレスです。

あれ?レッグドライブを強化するのに足上げ?と思われるかもしれません。

ですが、あくまでレッグドライブにおける脚の力とは、上半身の力を補助するものでしかありません。

上半身がしっかり使えてこそ、脚の力を上半身を通してシャフトに伝えることができます。

当然ですが、足上げベンチプレスでは、お尻を浮かせることはできません。

ですので、お尻の力を使ってシャフトを押し上げる形になります。

具体的には、ボトムからの切り返しの際に、お尻をキュッと締めるような形でベンチ台に押し付けます。

そうすることで、お尻がしっかりベンチ台に着いた状態でも下半身の力を使う癖をつけることができるようになります。

ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)

ストップ&ゴー(止めありベンチプレス)とは、一度シャフトが胸についた際に1秒ほど胸で止めてから切り返すベンチプレスになります。

普段のベンチプレスでシャフトを胸でバウンドさせてあげてしまっている人がいるかもしれませんが、止めありベンチプレスでは、そういったことはできません。

重量は落ちるかもしれませんが、ボトムから純粋な力のみで押し上げるいい練習になります。

だいたい普段よりも5kgから10kg程度、軽い重量で行うのが良いでしょう。

可動域を狭くする

ベンチプレスをする際にお尻が浮いてしまう理由として、可動域が広すぎるということが考えられます。

しっかりブリッジを組んで、適度な可動域で行うことによって重量も伸びますし、肩やひじに負担がかかりすぎることを防ぐこともできます。

安定したブリッジを組むために、行うべきことは以下の二つです。

  1. 柔軟性を高める
  2. 身体の連動性を高める

この二つについて解説していきます。

ベンチプレスにおける可動域を狭くするには

柔軟性を高める

やはり体をそらせるわけですから、背中の柔軟性なくしては安定したブリッジを組むことはできません。

ストレッチポールなどを使って背中の柔軟性を高めることは大切です。

他にも、股関節や肩、ひざ手首など様々な部位の柔軟性がベンチプレスにおける安定したブリッジのためには必要です。

普段からトレーニングの前後にストレッチをするなどして、身体を柔らかく使えるようにしていきましょう。

身体の連動性を高める

ベンチプレスにおけるブリッジは、脚で押し上げた力を肩甲骨の上部で受け止めることによって完成します。

柔らかい紙の両端を押すことによってアーチが作れるように、脚だけ踏ん張ってもブリッジを組むことはできません。

ですから、上半身と下半身が連動することによって高いアーチを作ることができるのです。

この、身体の連動性を高める練習に関しては、回数を重ねるしかないのですが、やはり軽い重量からしっかり意識をもって行う必要があります。

アップセットで軽い重量を扱った時に、脚の位置、頭の位置、股関節、ひじ、手首の動きなど、全てを確認しながら行うことで、メインセットにおいて身体の連動性を発揮することができます。

なかなか思ったように動けず、フラストレーションがたまることもあるかもしれませんが、日々の練習が必ず上達につながると信じて、根気良く続けていってくださいね。

まとめ

今回は、ケツ上げベンチプレスを卒業する方法についてご紹介させていただきました。

この記事を参考にして、ベンチプレスの上達のために役立ててくださいね!

高重量トレーニングのコツって?

筋肥大目的でトレーニングに取り組まれている場合、高重量を扱うことは避けては通れない道です。

ですが、なかなか重量が伸びなくて悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、高重量トレーニングのコツについてご紹介させていただきます。

読んでいただければ、怪我無く重量を伸ばしていくことができるようになるはずです。

筋トレで重量を伸ばすためには?

高重量トレーニングのメリットは?

筋肥大を目指すのであれば、高重量トレーニングは必須です。

高重量を扱うことによって、より効率よく筋肉を刺激するだけでなく、神経系が発達することによって単純な力を向上させることができます。

例えば、上腕二頭筋の種目であるダンベルカールで10kgを扱っている人と、20kgを扱っている人を比べてみましょう。

当然、20kgを扱っている人の方が10kgを扱っている人よりも上腕二頭筋の筋量が多いことが想像できます。

ですが、前腕や指の筋肉はどうでしょうか?

前腕や指にはそれほど大きな筋肉があるわけではありません。

ですので、どれほど身体の大きな人であっても、人の2倍3倍も前腕や指に筋肉があるとは考えにくいです。

しかし、握力が必要なダンベルカールにおいて重量に大きな差が出るのはなぜでしょうか。

これは、普段から高重量を扱っていることによって神経系が発達しているため、握力も向上していることが考えられます。

単純なダンベルを握る動作であっても、人の身体は複雑な神経の流れ、筋肉の動きがなされます。

ですから、単純に上腕二頭筋が太いだけでは、ダンベルカールにおいて高重量を扱うことはできません。

しかし、普段から高重量トレーニングに慣れておくことで、様々な種目において重量が伸びていきます。

様々な種目で高重量を扱うことができることで、効率よく全身の筋肉を肥大させることができるようになるのです。

高重量トレーニングのコツ

効率的に筋肥大をさせてくれる高重量トレーニングですが、やみくもに重さを上げていけば良いわけではありません。

高重量トレーニングをする際に注意する点は三つあります。

  1. 重量設定
  2. フォーム
  3. 意識

この三つについて説明していきます。

重量設定

RM法

高重量トレーニングの際、重量を設定するのに1RM×80%とか70%とするやり方があります。

RMとはレペティション・マキシマム(repetition maximum) の略でその回数に対するギリギリの重量を意味します。

ですから、1RMとは1回ギリギリでできる重量、もし10RMであれば、10回ギリギリでできる重量ということになります。

例えばベンチプレスが100kgを一回ギリギリでできる人であれば、1RMは100kgになり、10RMは人によりますが、80kgだったり82.5kgだったりすると思います。

これを利用して、重量設定していく方法です。

例えば、ベンチプレス100kgを一回ギリギリでできる人であれば、1RM×80%の80kg前後の重量を毎回のトレーニングで扱う方法になります。

確かに、この方法はわかりやすいですし、取り入れやすいと思います。

しかし、種目によっては1RMの重量を計測しにくいものもあります。

例えば、ダンベルベンチプレスであれば一回ギリギリの重量なら、スタートポジションに持っていくこともできないでしょう。

また、ダンベルカールを一回ギリギリの重量で行ったなら、フォームが崩れて背中や肩の筋肉を使って引きあげる形になってしまうと思います。

ですから、こういった種目であれば、1RMでなく、8~15RMの重量を伸ばしていく方法になります。

例えば、毎回のトレーニングでダンベルベンチプレスを8回行うとしたなら、8回できる重量を伸ばしていくやりかたです。

重量に変化をつける

いずれの方法においても、毎回のトレーニングで扱う重量に変化をつけることが重要です。

毎回同じ重量だと身体が慣れてしまいますし、ギリギリの重量ばかりだと疲労がたまり怪我につながりやすいです。

変化のつけ方も様々ですが、一か月前後のサイクルで重量に変化をつけるのがやりやすいのではと思います。

例えば、ベンチプレスの1RMが100kgで、10RMが80kgの人が4週間のサイクルを組んだとします。

1週目 75kg   10回

2週目 77.5kg 10回

3週目 80kg   10回

4週目 82.5kg 10回

このサイクルが成功すると、10RMの重量が80kgから82.5kgに伸びたことになります。

このサイクルであれば、2週目まではそれなりに余力をもってこなすことができると思います。

3週目はベスト記録ですので、コンディションによってはきつくなるかもしれません。

4週目は1~3週目がうまくいっているなら成功するはずです。

もしくは、2、3週間同じ重量で行ったら少し上げてみて、それで重量が伸びていなかったら1、2週間は重量を下げるなどの方法もあります。

1週目 80kg   10回

2週目 80kg   10回

3週目 85kg   8回

4週目 75kg   12回

このやり方だと、特に回数を決めて行うわけではありません。

ですので、毎回ギリギリまで行ってしまうことで、関節に疲労がたまりすぎないように注意してください。

フォーム

高重量トレーニングにおいて、フォームはかなり重要です。

高重量を扱う場合、アップセットを行うと思うのですが、アップから同じフォームで行う必要があります。

なぜなら、その種目の動きを体に覚えこませ、重たくなっても同じフォームで行うことができないと、メインセットで身体がブレたり、可動域が狭くなってしまったりします。

例えば、フルスクワットの1RM100kgの人が、浅くしゃがむハーフスクワットなら120kgを楽にできてしまうかもしれません。

本人が浅くしゃがんでいることを意識できているならまだいいのですが、浅くしゃがんで可動域が狭くなったことを、強くなったと勘違いしてしまうかもしれません。

そうすると、どんどん可動域が狭くなり、正しいフォームで種目を行うことができなくなってしまいます。

スクワットやベンチプレスでも、ほとんどシャフトが動いていないようなフォームで行っている人がたまにいらっしゃいます。

そういった方は、自分のコントロールできる重量を理解されていないのでしょうが、それ以上強くなることはないでしょう。

全ての重量で、同じフォーム、同じ可動域で行えるように心掛けてください。

意識

高重量トレーニングではやはり、「思い切りの良さ」が大切になってくると私は思います。

例えばスクワットで、いざメインセットという時に、「担ぎはここでいいのかな?」「脚の位置は大丈夫かな?」などと考えていては、挙がるものも挙がらないでしょう。

ですから、セットに入る際は「ルーティーン」といって、決まった動作を行います。

スクワットであれば、シャフトを担いでしゃがむまでの動作を決めておくのです。

シャフトは左手から握って、脚は右足から入れて、三歩でスタンスを決めて、など考えなくても動けるように練習します。

プロ野球選手もバッティングまでの動作が決まっている人が多いと思いますが、これはベストなパフォーマンスのために必要なものです。

同じように、ウエイトトレーニングにおいても、自分がベストなパフォーマンスを出せるためのセッティングを毎回のセットで行う必要があります。

アップセットで軽い重量を扱う時から、なるべく同じ動作でセットに入れるように心がけます。

そうすることで、メインセットの重量を扱う時も無心になり、思いっきり動作を行うことができるはずです。

まとめ

今回は、高重量トレーニングのコツについてご紹介させていただきました。

この記事を参考にして、安全に怪我無く重量を伸ばしていってくださいね!