(このブログは公認会計士試験の受験を目指されている方たちへ向けて、僕が学習した内容をノート形式で公開することを目的としています。)
資金の範囲:
・現金
・現金同等物・・・容易に換金可能であり、価値の変動について僅少なリスクしか追わない短期投資 (現金同等物として具体的に何を含めるかについては、経営者の判断に委ねられているため、資金の範囲に含めた現金及び現金同等物の内容を会計方針として注記)
キャッシュ・フロー計算書に記載されない取引: 非資金取引及び、現金及び現金同等物相互間の取引
非資金取引・・・
・社債の償還と引き換えによる新株予約権付社債に付された新株予約権の行使
・ファイナンス・リース取引による資産の取得
・株式の発行等による資産の取得又は合併
・現物出資による株式の取得又は資産の交換
現金及び現金同等物相互間の取引 ・・・
・当座預金から普通預金への預け替え
・現金の当座預金への預け入れ
リース取引に係るリース料の表示区分:
借手側の支払いリース料・・・
ファイナンスリース取引、元本返済部分 ‐「財部活動によるキャッシュ・フロー」
ファイナンス・リース取引、利息相当額部分 ‐ 企業が採用した支払利息の表示区分
オペレーティング・リース取引 ‐ 「営業活動によるキャッシュ・フロー」
貸手側の受取リース料・・・
営業損益計算の対象となるリース取引 ‐ 「営業活動によるキャッシュ・フロー」
営業損益計算の対象とならないリース取引、元本返済部分 ‐ 「投資活動によるキャッシュ・フロー」
営業損益計算の対象とならないリース取引、利息相当額部分 ‐ 企業が採用した受取利息の表示区分
デリバティブ取引に係るキャッシュ・フローの表示区分:
特定のリスクを減殺する目的で利用している場合 ‐ 対象となった取引に係るキャッシュ・フローと同一表示区分の同一項目
特定のリスクを減殺する目的以外で利用している場合 ‐ 「投資活動によるキャッシュ・フロー」
資産除去債務のキャッシュ・フロー計算書上の取り扱い:
資産除去債務の履行に係る支出額は「投資活動によるキャッシュ・フロー」に含める(固定資産の取得による支出と同様)
法人税等に係るキャッシュ・フローの表示区分:
「営業活動によるキャッシュ・フロー」の区分に「法人税等の支払額」として一括して記載
利息及び配当金に係るキャッシュ・フローの表示区分:
・受取利息、受取配当金及び支払利息を「営業活動によるキャッシュ・フロー」の区分に表示し、支払配当金は「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に表示する方法
・受取利息及び受取配当金は「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分に表示し、支払利息及び支払配当金は「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に表示する方法
連結範囲の変更等に係るキャッシュ・フロー:
・子会社株式の取得または売却による連結範囲の変更
新たに連結子会社とした場合→取得に伴い支出した現金及び現金同等物の額から、連結開始時に当該子会社が保有していた現金及び現金同等物の額を控除した額をもって「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載
連結から除外した場合→譲渡により取得した現金及び現金同等物の額から、連結除外時点の当該子会社の現金及び現金同等物の残高を控除した額をもって「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載
・子会社株式の追加取得または一部売却
連結範囲の変動を伴わない子会社株式の取得または売却に係るキャッシュ・フローについては、非支配株主との取引として「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載
間接法の「営業活動によるキャッシュ・フロー」における「為替差損益」:
間接法を採用した場合における税金等調整前当期純利益の調整項目として加減算される「為替差損益」は、原則として、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の小計欄以下の各項目又は「営業活動によるキャッシュ・フロー」以外の各表示区分に記載される取引に係る為替差損益である。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」及び「財務活動によるキャッシュ・フロー」の表示方法
原則・・・総額表示
容認・・・期間が短く、かつ回転が速い項目に係るキャッシュ・フロー ‐ 純額表示(総額表示すると、キャッシュ・フローの金額が大きくなり、かえって利用者の判断を誤らせるおそれがある)
例外・・・社債や新株の発行等による資金調達に係るキャッシュ・フロー ‐ 純額表示(発行価額から社債発行費や株式交付費を控除した実質手取額によって表示)
外貨建の現金及び現金同等物に係る為替差損益:
「現金及び現金同等物に係る換算差額」として表示